男の経験上、早々に気づかれることは100パーセントない。
リスクを考慮し、下衆でありながらも姑息で周到な男は今まで一度も手を出したことはない。
触れるということは此方から意識させるという事。
それが偶然か意図的な物なのかは関係ない。
「触れている」と意識させる時点で、限りなく0に近いリスクが一気に跳ね上がるからだ。
だからこそ…、というべきか、少女が早々に勘づいたことに気づけなかった。
滑り込ませた手…に握ったスマホ、が撮り続けている。
その映像は下車後に堪能するだけ。
努めるべきは少女の容姿、雰囲気、顔つき、体型をその目に刻む事。
確認する映像はもちろん、上手く撮れてもスカートの中のみ。
その時の少女がどんなだったかは、記憶を辿るしかできないからだ。
(…。良い感じだ…。
スマホも最新型に買い替えた、手振れ補正も前より数段優秀。
慣れるまでは大胆には動けなかったが、これなら今後も問題なさそうだな…。)
言い逃れができるように、最低限の差し込みにとどめる。
スマホを摘まむように握ればやや何度は下がるが、言い逃れが難しい。
大きく鷲掴みにし、カメラレンズだけ顔を出させてスカートの内側に向ける。
(あまり焦りたくはないが、この制服の高校は最寄りが後数駅だったはず…。
早くしないと逃してしまうからな…。)
軽く停車駅の図に視線を移し、どの程度の尺を持たせられるかを考えながら。
まさか、それを狙って乗車している女などとは露とも知らず。
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