私は美樹の足首に繋がっていたタコ糸を、ゆっくりと外した。
左右の親指から糸が解かれると、美樹の表情に一瞬、安堵の色が浮かぶ。やっと自分で乳首を引っ張り続ける苦痛から解放されたと思ったのだろう。肩の力がわずかに抜け、息を大きく吐き出す姿が分かった。
だが、私はすぐに棚へ手を伸ばした。
取り出したのは、クリトリスを吸引しながらGスポットも同時に刺激できるウーマナイザーだ。すでにびしょびしょに濡れた美樹の割れ目に先端を当てると、熱い愛液がすぐに絡みつき、ぬるりとした感触が伝わる。抵抗する力など残っていない彼女の中へ、そのままゆっくりと押し込んだ。
奥まで沈めたところで、吸引部分をクリトリスにぴったりと密着させる。電源を入れ、吸引を開始すると同時に内部の振動も強めた。クリトリスが強く吸い上げられ、膣内ではGスポットを的確に突く刺激が重なる。美樹の腰がびくりと跳ね、拘束されたまま甘い声を大きく漏らした。
「動きを確認しただけだ」
低く言い、すぐに電源を切った。振動が止まると、美樹の体から力が抜けていくのが分かる。私は縄を解いていき、高手後手と胸縄、M字開脚の拘束から彼女を解放した。両足が床についた瞬間、美樹は膝から崩れ落ちそうになるが、なんとか体を支えている。
私は佐山が座っているソファの向かいに腰を下ろし、美樹には床に正座するよう命じた。彼女はためらいながらも、言われた通りに膝を揃えて座る。
棚から一通の書類を取り出し、美樹の前に差し出した。
表紙には大きく「奴隷契約書」と書かれている。
「目を通して、問題がなければサインを」
短く告げる。美樹はしばらく黙って書類に目を通していた。最後のページには、すでに佐山のサインと捺印、そして私のサインも記入されている。
内容は、美樹の身体や生命の扱い方、奴隷としての心得、夫婦関係の位置づけ、守秘義務、解除条項など、まるでビジネスの契約書のように細かく定められていた。
私は美樹の顔を見ながら、静かに続けた。
「法的には有効なものではない。気分的なものだ。気に入らなければ、断ってもいい。そうすれば今日は帰っていいし、ここに来ることも二度とない」
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