八谷さんが書類を夫の前に滑らせて、ゆっくりとページをめくりながら説明を始めた。
表紙に大きく書かれた『奴隷依頼書:山根 友梨奈』という文字を見ただけで、胸が締め付けられた。
そしてプロフィールのページになった。
身長、体重、スリーサイズ、性格、性癖……
賢太郎さんが送った内容が、そのまま印刷されている。
八谷さんが「間違いがないかどうか、ご確認ください」と言った。
私は一瞬、夫の顔を横目で見た。
賢太郎さんは興奮した目で私を見ている。
喉がからからに乾いた。この内容のことは夫から聞いている。
「……はい、大丈夫です。」
小さな声でそう答えるのが、やっとだった。
声が震えてしまって、情けなかった。
続いて、賢太郎が空欄を埋めていく。
妻・友梨奈をいわゆる「淫乱な牝」とすること。
友梨奈の見た目や性格、性癖も含めた依頼です。
理性や羞恥心を失い、淫らに乱れ、快楽に溺れる状態を理想とします。
淫乱の定義、調教の進め方、どこまで壊すかは八谷幸喜様に一任いたします。
八谷様のSNSで公開されているMN(サイト上のイニシャル)さんを想定しております。
【MN、尿道含すべての穴を開発されて、ピアス、淫紋もある。見た目の年齢は40代後半】
望まない行為
• 妊娠関連の行為(中出し・妊娠の強要など)
•上記の目的の為にリングなどの挿入も可としますか、性病対策は完璧にお願いします。
・服を着ている状態では、今のイメージは崩さないでほしいです。
「友梨奈…これでいいね。」
前から話し合った内容でした。
私は小さく、こくりと頷きます。
『望まない行為、以外の行為は全て起こりうることに同意する。』
承諾しますと書き、拇印を押す。
お預かり期間の欄は
半年間とした。
費用についても、仕方ないと思いますつつ、生活費として安いのではないかと思ってしまった。
「費用を支払うのは、かまわないのですが、月5万は、少ないように思ってます。
最低限といいますが、大丈夫ですか?」
八谷さん、他の牝の飼育経験からの金額という事でした。
他に些細なことをいくつか質問しながら、書類確認を進めました。
最後に友梨奈にも内容を見せた後に、
山根賢太郎とサインをして捺印を済ませました。
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