午後の書斎は、聖堂の中でも特に静寂に満ちていた。
重厚な木製の机に向かい、ミリアは信徒たちから寄せられた懺悔や祈りの書簡に目を通していた。
白銀の修道服に身を包み、フェイスベールは外してプラチナブロンドの長い髪を肩に流している。
羽根ペンを優雅に動かし、丁寧な文字で返信をしたためていく姿は、まさに人々が憧れる穢れなき聖女そのものだった。
背筋を伸ばした瞬間──
「ん……ぁ……っ」
アナルに埋め込まれたプラグが、わずかな動きで深く沈み込んだ。
腸壁を優しく、しかし確実に擦る感触に、ミリアの喉から甘い吐息が零れた。
静まり返った書斎に、自分の声が艶めかしく響いたことに彼女は慌てて口元を押さえた。
しかし一度意識してしまうと、窄まりは勝手に蠢き始めた。
異物を排出しようとするのか、それともより深く受け入れようとするのか──ひくひくと波打つ窄まりが、プラグを締め付け、緩め、また締め付ける。
(だめ……今は、聖女として……っ)
机の下で素足の指先を丸め、太ももを強く密着させる。
しかし念じれば念じるほど、昨夜の記憶が鮮烈に蘇った。
ステージのスポットライト。
大勢の男たちの視線。
自分で言わされた言葉。
プラグを客の前で抜き差しされ、愛液を飛び散らせながらイキ狂った自分の姿。
「……っ」
無意識に、彼女の手は首元のローブの合わせ目を強く握りしめていた。
そこにはもう首輪はない。
なのに、ガルドの太い指が触れた感触、荒々しく掴まれた記憶が、肌に焼き付いているような錯覚に陥る。
蜜が、静かに溢れ始めた。
修道服の内側で、秘部がじゅわりと濡れていく。
ミリアは羽根ペンを握る手に力を込め、必死に書簡に視線を落としたが、文字はまるで読めなくなっていた。
夜…
侍女のエルナは、幼い頃から聖堂に仕え、ミリアが「聖女」として選ばれたその日から、最も近くで彼女を支えてきました。
彼女にとってミリアは、触れることさえ恐れ多い、汚れなきクリスタルのような存在。しかし、このところエルナの胸中には説明のつかない「奇妙な違和感」が、黒い霧のように居座り始めていました。
「ミリア様、失礼いたします」
夜、静まり返った寝室。エルナが着替えを運んで入った瞬間、鼻腔をくすぐったのは、いつもの清廉な百合の香りではなく、どこか生々しく、重く甘い、退廃的な匂いでした。
(……何の匂いかしら、これ。お香を替えられたのかしら……?)
ミリアの背中に手を添え服装を脱がせるたび、エルナの指先にピリリとした静電気のような刺激が走ります。それは、ミリアが浄化しきれず、むしろ体内で情欲へと変質させてしまった「邪気」の余波。そして、彼女の肌の下で脈打つ「淫紋」から漏れ出す、目に見えない瘴気でした。
「ミリア様、お背中にまた痣が……。本当にお辛そう……」
エルナが献身的にその肌を拭おうと指を這わせた瞬間、ミリアの口から「ン……ぁ」という、祈りの場では決して聞くことのない、濡れた吐息が漏れました。
その声を聞いた瞬間、エルナの心臓がドクンと大きく跳ねました。
下腹部に、今まで経験したことのない正体不明の熱が走り、自身の太ももがかすかに震えるのを感じます。
(え? 今、私は何を……?)
聖女の苦痛を和らげたいという純粋な奉仕心。それが、ミリアから発せられる濃厚な「女」の気配に触れた瞬間、ドロドロとした「共鳴」へと作り変えられていく。エルナは無意識のうちに、ミリアの肌を拭う手つきが、より執拗に、より深く肉を押しつぶすようなものに変わっていることに気づきませんでした。
エルナは、ミリアの腰のあたりに手を添えました。
「あ……っ、んん……!」
触れられた場所が、日曜にガルドに鷲掴みにされた場所と重なり、ミリアの身体がひどく敏感に跳ねます。
「ミリア様? 本当に、お加減が悪いのでは……」
「平気よ……。少し、疲れが溜まっているだけだから。……一人にしてちょうだい」
侍女を下がらせた後、ミリアは暗闇の中で自分の肌を抱きしめました。
エルナに触れられた場所に残る微かな痺れと、アナルに深く沈んだままのプラグの重み。
ミリアは、清らかではいられない自らの肉体の疼きに耐えるしかなかった。
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