以前に「負けたら一晩付き合ってもらう」と約束されたからには、ある程度されることはわかっているつもりです。
そのためらいでドアの前に突っ立っているるりを迎えたのは部屋の真ん中に作られた応接ソファーに腰掛けた剛田。
「いやぁ、ナイスゲームだった。」
点差以上に力の差を痛感した試合だったが、剛田は槍万の選手たちを下に見るような顔ではなかった。
「まぁまぁ。まずはゆっくり試合の話でもしましょうや。弁当も用意してあるから」
るりは剛田に誘われ、応接ソファの向かいに腰を下ろします。
弁当の封を開け、始まったのは野球談義。
「最初のピッチャーのコ、よかったねぇ。強くなってきるのもよくわかる。あの3番のコだってなかなか。」
「5回のあの場面は…」
剛田の野球への情熱と眼力、そして知識の深さはるりも驚くほどで、話を聞いているだけで勉強になる。
やはり剛田もまた野球狂であるのだ。
ついるりも少し気を許すように話してしまいます。
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