「ありがとう、嬉しい。・・じゃあ、私の部屋に置いとくのは?お出かけの時に、私が龍太郎さんの指につけてあげる。」
お揃い、と言うだけでも特別感があって嬉しい。その中でも欲しかった一番に憧れがって、欲しかった指輪。断られると思ったが、龍太郎はあっさり根負けして買ってくれた。
人の気も知らず、優しいんだなと真緒は、抱き着かせていた腕を滑らせるように下ろし龍太郎の手や指に触れた。
その後2人で夕食に出かける。リクエストのパスタを食べ、アクセサリー店の小さな袋を、自分が持ちたいと強請って上機嫌に片手に持って歩く。
この後どうするのかな、どうしようかな・・と思っていたところで、「送っていくよ」と声をかけられる。予想外の展開に一瞬目を丸くした後、口を真一文字に結び鋭い目付きに変わる。
駅の近くで立ち止まり、手を繋いだまま向かい合う2人。
「龍太郎さん、今日はお母さん居ないって言ったよね?」
そんなことは重々承知していると言いたげに頷く龍太郎。ならなんで、と、より表情が厳しくなる。
「・・・龍太郎さんのバカ。私、お泊りできると思って・・用意してきたのに。一緒にいてくれるって言ったのに。」
不貞腐れたように視線を外して俯いてしまう。もっと一緒に居たい、触れていたい、触れてほしい・・その気持ちは買い物だけで満たされるものではない。
「龍太郎さんはそうじゃないの?楽しみじゃなかった?・・・続き、したくないの?」
明らかに年の差があり、手を繋ぎ、女の子が帰りたくないとゴネている。周囲からはどんな関係に見えているのだろう。続き、とは何を指すのかもわからないだろう。
落としていた視線を引き上げ、正面に立つ龍太郎の顔をまたうかがうように見上げる。龍太郎がずるいと感じたあの表情だった。
【おはようございます。
指輪の保管、乗っからせていただきました。
ホテルは・・どうなんでしょうね、今の高校生なら経験無くても知識がありますから出来ちゃいそうですけど、と惑わせてみます。笑】
※元投稿はこちら >>