ソファーに座ってテレビをつける。リモコンでチャンネルを切り替えるが、馴染みのある番組はない。普段は学校に行っている時間だから当たり前だ。バラエティーの再放送を眺めることにした。
テーブルの上に置かれたアイスとスプーンを「ありがと」と言って手に取り、食べ始める。いつも食べるアイスよりも滑らかで美味しい。体の熱もまろやかになる気がした。
「んー・・今はいらないけど、夜にオムライス食べたい。ソースがかかってて、間にチーズはいってるやつ。」
博昭が一緒に住み始めてから何度か博昭が作った料理だ。天音が洋食を好むからと、当時から下心はあったのだろうが、特別に天音の好きなチーズを入れて作ってくれたのを思い出す。
風邪を引いているときには消化が悪いかもしれないけど、そんなに大した風邪でもないだろうしと考える。
「ねえ、今日はどっかいかないの?」
博昭は用事や仕事でどこかに行かないのか、1日家にいるつもりなのかと聞きたいらしい。アイスを食べながら愛想無く尋ねる。
いつもの天音ならどっかに行ってくれたら清々するのにという意図を含んでいるが、体調を崩して、祐一との関係に暗雲が立ち込めていて不安のある今の天音にとっては、「一人になる時間があるの?」という意味での確認だった。普段の可愛げのない態度から伝わらないだろうけれど。
冷たくなった手を休ませようと、食べかけのアイスとスプーンをテーブルに置く。肩に掛けていて少しずれたカーディガンを戻す際、何気なく頬を擦り寄せると、この1週間ですっかり慣れてしまった博昭の匂いがした。
ちょっとホッとした、安心した気持ちになる自分に驚く。
【おはようございます。ツンツンしながらも絆されていってしまってます。
天音から誘う、というか、きっかけ作ってもいいですか?体調悪いんだからと乗らないでもらっても大丈夫です。】
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