結局、購入したのは黒のレースをあしらったショーツだった。若干だがクロッチ以外の部分に透け感のあり肌の白さが映る程度のそれは、普段天音が買うものよりは少々大人っぽい。継父と下着を選ぶなんて屈辱的ではあるが、思ったよりもまともな下着が買えてホッとしたのは間違いなかった。
そもそもまともな父娘なら一緒に下着を選ぶことはない・・だろうから、今目の前で会計を進める店員には自分たちがどのように映ったのだろう、それだけが天音の心に引っかかる。
ショッピングバッグを受け取り店外に出ると、博昭が待っていた。年の割に引き締まった体躯と長めの髪でも清潔感のあるその見た目だから下着屋の前にいても不自然には映らないだろう。
天音の姿を認めると、アイスを食べようかと提案してくる。一般的な父のような振る舞いに心が戸惑っていると、名前を呼ばれ驚き振り返る。
「えっ・・先輩、なんで、ここに」
一番会いたくなかった相手だった。昨日の夜は、誰よりも助けてほしかったのに。
表情を繕い、不自然さが感じられないようにお互いに紹介した。博昭には祐一の存在を知られたくなかった。
去り際に祐一が言った言葉に慌てる。関係が、バレてしまったかも。一瞬表情を強張らせたあと、コクリと頷いて祐一を見送った。
昨日天音が処女だったと知った博昭は、天音に彼氏がいることは想像の範囲内?さっきの声は聞こえていた?・・彼氏がいることを怒ったり、するのだろうか?
どんな反応をされるのか予想がつかなくて、怖かった。
「ねえ、もう、かえろうよ。下着も買ったしもういいでしょ。」
このまま屋外にいたくなかった。
【こんばんは。昨日はお察しの通り寝ていました。
祐一は中学で出会った先輩で、幼馴染ほどの近い距離感ではない方が扱いやすいかなと思うので・・それでもいいでしょうか?敬語、先輩扱いをする感じで。
幼馴染ならそれなりに関係性が進んでる方が自然になっちゃいそうですし。
ややこしくしてすみません。割と家が近いとかはどちらでもいいのでそのままで。
帰ろう、って言っちゃいましたが、お家以外でいじめてほしいです。折角のお出かけなので。】
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