「あ、ごめんなさい…私ったら…何を聞いてるんだろ…」
主人の上司に踏み込んだ質問をした事を悔いた。
1人だからこうやって招待してくれてるのに…
(私ったら…主人の上司に…何を聞いてるんだろ…もし主人の評価に響いたら…私のせいだ…)
隣で眠る主人の寝息を聞きながら、桜木さんに詫びた。
その間もゆっくりと血中に媚薬が生き渡り頭がボーッしてくる。
「こんな事言うのは失礼かも知れませんが…桜木さんは…素敵な人だと思いますよ…」
(えっ?な、何を言ってるんだ…私は…桜木さんなんて…馴れ馴れしく…)
フォローをしようとしたが媚薬のせいで頭が回らない…
桜木さんの手が背中から肩へと移動している。
強く抱き締める訳ではない。
軽く触れられている…だけなのに、何故か心臓の鼓動が早くなる。
主人よりも太くて大きな手がまるで愛撫されてる様な感覚を与えてくる。
(何なんだろう…この感覚…隣に主人がいるのに…逃げたいとは思わない。今主人が起きたら…きっと誤解されるはず…それなのに…もう少しだけ…この感覚を味わいたい…エッチをしたい訳じゃない。浮気をするつもりもない。それはこの人もそうだろう。
私を襲うつもりで肩に手を置いてる訳ではない。
そう…主人と同じ…この人も私の身体をやらしい目で見てない。ここに来てからずっと…私の事を部下の妻。としか見てないのだろう…)
それが妙に悔しかった。
女として見て…
すると無意識に上目遣いで見つめていた。
(本当に今日は変…お酒を飲んでもこんな事にならないのに…頭が回らない…)
「主人は…いつも愛してるって言ってくれます。
それで十分です…」
(ダメだ…普通の会話に戻らないと…)
言葉だけでは…と言う桜木さんの言葉を打ち消すように言うと、畳み掛けるように
満足してるか…
充実してるか…
その質問の意味はわかる。
もう学生じゃないんだから。
でもそれを答える必要はない。
満足してる。
充実してる。と答えればいい…
でも…本当にそうなのか…
同じく結婚してる女友達とそういう話しをした事があるが、「主人が毎日求めてきて大変で…」とか、「うちなんて1日に何度も…」とか自慢気に恥ずかし気もなく話す友達の夫婦事情を聞くと時々羨ましく思う事はある…
「ねぇ。由真のとこは…」と聞かれ「私のとこは普通よ…」とこっちが逆に恥ずかしい思いをした事がある。
「満足してるか…どうですかね…主人しか知らないのでわからないんです…でも…満足…出来てるんだと思います…」
普段なら絶対に答えない質問も赤裸々に答えてしまった。
すると肩に置いていた手がゆっくりと降り、脇腹に触れた途端に近寄せられた。
「キャッ…」
私はバランスを崩して桜木さんの太ももに手を付いてしまった。
「あ、ごめんなさい…ンッ…手が…」
脇腹さえも敏感になり少しだけ甘い声が漏れてしまった。
「主人…まだ起きませんかね…?起こしてみますか…?」
甘い声を出した事をごまかす為に咄嗟に言ったが、本心はもう少しこの時間を楽しみたかった。
主人を起こす気などなく太ももに乗せた手もそのままだった。
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