葛藤…。
眼前に跪き、大股を広げた男の膝の中にいる少女。
普通に考えれば、弟の娘に彼氏ができたとなれば、
シンプルに喜びが出るか、父親に似た感覚の少しの不安が出るかもしれない。
しかし、今の男の内にあるのは自身の特別性への危機。
この子のこの性格だ、もし彼氏ができたとしても、この関係は続けられるかもしれない。
ただ、それは逆にも考えられる。
もし仮に、自分を大事な人、あるいは好きな人、だからできる、従っているのだとしたら、それが彼氏という存在に変わってしまえばその範疇ではなくなるだろう。
つまりそれは今の関係に終わりが来ることを意味するわけだ。
不幸中の幸いというべきか、まだ付き合ってはいない、ということ。
もしかしたら、もう付き合っているけどいきなり言うとショックを与えるかもしれないから、これから返事をすることにしているだけかもしれない。
この子に限ってはそんな配慮までしかねない。
それほどできた子なのだ。
「…。」
情けなくも少し言葉が詰まってしまう。
惨めで大人げない。
年に数回とはいえ、少女との戯れを自分だけのモノにしたいと思っている。
弟から娘を掠め取るような卑劣な行為、だけではなく、少女自身の先々さえ歪めかねない欲望が溢れ出てくるのを感じ津。
止まらない。
止められない。
やめてほしい…、そう言えば…、この子は、真央は思いとどまるのか…?
留まってくれるのか…。
どこか冷静に考える自分もいる。
彼氏ができたらどうせ終わるんだ、だったらダメで元々…、正直に言っても…。
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「え、あ、あぁ…。
そうだな、真央みたいな可愛い子からちょっと下品な言葉が飛んでくると、えっちに聞こえるじゃないか…?
そう言う特別感みたいなのが、よくてね…。
おっと…。」
考えているところに不意に言葉を掛けられ、理性と本心の混じる言葉を返してしまう。
真央に面と向かって、可愛い、えっち、等という言葉を使ったことは記憶になかったからだ。
行為こそ行為だが、それをえっちなこと、とあまり意識させたくなかったのかもしれない。
もちろん、頭の良い真央の事だ、わかっていないはずもないのだろうが…。
「は、く…はぁ…。」
意識が持っていかれそうになる。
拙いテクニック…、と言えばそうかもしれない。
しかしこの特別感、そして許されない関係がより男を発情させていく。
「ま、真央…俺は、やっぱり…。
あ、くぁああ…。」
どこの誰とも知らない男のモノになるのを止めたかった。
しかし、言葉よりも先に溢れ出てしまう。
どろどろに濃く、粘度の高い液体が少女の頭に降り注ぐように吐き出されてしまう。
-俺はやっぱり、付き合ってほしくない。-
その言葉を言い切ることはできず、果ててしまう。
まるで今の惨めで情けない自分を表しているかのように。
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