背後から突然回された腕の力強さ、耳たぶに感じる熱い息、甘く噛みつく歯の感触。
全部、あの部屋で何度も味わったものと同じだった。
スーツ越しでも伝わる体温、首筋に触れる指の位置、耳元で響く低くて少し意地悪な声――
一瞬で、あの暗い部屋の記憶がフラッシュバックする。
心臓がどくんと大きく鳴って、膝の奥が熱くなった。
会社だというのに、下着の奥がじんわりと濡れ始めてしまうのが自分でもわかる。
(こんなところで……こんな普通の廊下で……)
理性では拒否しなきゃいけないのに、体は正直に反応してしまう。
あの子の腕の中でだけ許される、甘くて恥ずかしい自分――
それが、こんな場所で引きずり出されそうになって、怖いのに、どこかで期待してしまう自分がいる。
息を詰めて、必死に平静を保とうとする。
でも、耳たぶが熱くて、首筋がぞくぞくして、
(もっと強く抱きしめて……って、思っちゃってる……)
抵抗しないように強く抱き締めながら、耳元で続ける。
「明日、2人でここでミーティングでもしましょうか? それともチームの皆の前がいいかな……想像しただけで興奮してるんじゃない? ふふっ」
その言葉に、茉由の体がさらに熱を帯びた。
想像してしまった。
会議室で二人きりで、机の下で足を絡められたり、
みんなの前でさりげなく耳元で囁かれたり――
そんな場面が頭に浮かんで、下腹部がきゅっと締まる。
(やめて……そんなの、だめなのに……)
――腕が離れた瞬間、私はほっと息を吐くと同時に、寂しさを覚えてしまった。
体がまだ熱を持ったまま、耳たぶがひりひりと疼いている。
そして、表情を変えた。
今まで固く凍りついていた顔が、わずかに赤みを帯び、眉がピクリと動く。
唇をぎゅっと噛みしめて、俺を睨みつけるような視線を投げてきた
「……高橋くん」
声は低く、抑えていた感情が滲み出している。
「ここは会社です。新入社員として、ふさわしい態度を取ってください」
一歩前に出て、俺との距離を詰める。
普段の“頼れる先輩”の威圧感が、むしろ今は必死に仮面を保とうとする強がりに見えた。
「私が……お店でお世話になっていたことは、一切関係ありません。
あなたがここに就職したのも、偶然でしょうけど……職場では、ただの上司と部下です。
それ以上でも、それ以下でもありません」
言葉とは裏腹に、耳たぶがまだ熱を帯びて赤い。
息が少し乱れているのもわかる。
必死に平静を装い、高橋くんを見据えたまま続ける。
「さっきのことは……なかったことにしてください。
もしまた同じことをしたら、人事部に報告します。
……わかった?」
最後は少し声が震えていた。
怒りか、恥ずかしさか、、、、
【プレイ中は、明確な主従関係が出来ていて、高橋くんの命令には拒否は許されていないってことでお願いしますね。
あと、レスはすぐに返せないことも多いとおもいますので、その点ご承知おきください】】
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