いつものようにここで着衣の乱れを直しながら降りる美波を見送るはずだった。
しかし彼女はドアが閉まるまでその場で待ちしまったことを確認したとき、たしかに華崎へ視線を向けた。
(・・・え? まじ・・・で?)
痴漢という人には言えない行為を平気でする男でありながら、不覚にも彼女の行動に思考を一瞬止めてしまう。
電車が動きだすも思考と共に身体も固まっていたが・・・軽く自身の頬を叩いて意識を戻す。
そして美波の肩に手を伸ばし耳元で囁いた。
「いいんだね・・・? え~っと・・・」
そこで鞄に手を伸ばすと学生証を取り出し・・・
「美波ちゃん。そういうことだよねぇ・・・?」
いいながらざっと学生証に目を通すと創立記念日だということも把握する。
華崎は夢中になって気が付いていなかったが、会社員は大勢いるがたしかに彼女と同じ制服の学生は一人としていなかったのだ。
そこで華崎は彼女の返事を聞くということもなく、電車が止まると肩を抱き寄せる。
多少の動揺が彼女にあったことは身体の強張りからも伝わったが華崎は腕に力を入れながらホームへと降りた。
人が滅多に降りることのない駅で周辺はシャッター街になりかけの商店街、外れには古びたラブホがあるくらいでお世辞にも栄えてるとは言えない駅だった。
この後はラブホの部屋に入ったところからにしますね。
ラブホも外観は古めで老人が管理人をしているようなホテルで制服の美波を連れ込んでもバレないようなところということで。
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