聖華学園は都下の丘陵地にある、伝統ある男子進学校だった。
制服のブレザーに身を包んだ生徒たちが、朝の挨拶を交わしながら登校していく。
黒のスカートスーツと白いブラウス。
「おはようございます、久美子さん」
出迎えてくれたのは、広瀬理事長ではなく、教頭の山田先生だった。
「では、まず職員室にご案内しますね」
山田教頭に促され、校舎の中へ。
廊下を歩いていると、生徒たちがチラチラとこちらを見ている。
34歳とはいえ、久しぶりに着たスーツ姿はそれなりに若く見えるらしい。
職員室に入ると、
「おお、来た来た!」
「理事長が言ってた人だ」
男性教員ばかりの部屋で、好奇心丸出しの視線が集中した。
広瀬は奥の理事長室から出てきて、にこやかに言った。
「皆さん、今日から 学園の備品となった白石久美子さんです。
事務仕事や雑務などもお願いしてますが、『教材』として授業に活用してほしいと思います。
職員室に拍手が起こる。
【女性の教員もいて良いですか?それともみんな男が良いですか?】
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