「久美子ちゃん、本当にいいんだね?」
理事長の声は、いつもの穏やかで落ち着いた低音だった。亡き父が最も信頼していた親友。高校時代から久美子は「おじ様」と呼んで慕っていた人。
久美子は、震える手で万年筆を握りしめていた。
「はい……お願いします。もう、他に頼れる人が……」
テーブルの上に置かれた契約書。
借入金額は総額で四千二百万円。
返済方法:「学校法人聖華学園の備品として、理事長の指示に従い勤務する」
利子はゼロ。返済期限は無期限。
「備品」という言葉が少し引っかかったけれど、好条件にためらいなく
サインを終える。
広瀬は、優しく微笑んだ。
「これで安心だよ。今日から君は聖華学園の大切な『資産』だ」
その言葉の意味を、久美子まだ理解していなかった。
【こんな感じです。どうでしょか】
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