気の迷いの一度きりの不貞行為・・・。
自分に言い聞かせ、落ち着いてくると明日どんな顔をして沢口さんに
会えば良いのか恥ずかしくなって来た。
でも、こんな事が事業所長に知られればタダでは済まない・・・。
それに、退職理由を夫に知られたら最悪だ・・・。
それでも、私は自分が口を噤んでいれば誰にも知られる事はないそう思っていた。
翌朝、いつも通りに事業所に出社すると、昨日休んでいた同僚看護師の奥村さんがやってくる。
「もりしたさん、昨日はいきなり休んでしまってすいませんでした。
えっと・・・それと、ちょっと見せたいものがあるんで、時間いいですか?」
ただの謝罪だと思っていた私を奈落の底に落とす事実が発覚する。
奥村さんは、おもむろにスマホの画面を差し出して、私に見せる。
その動画は、私が沢口さんのお宅に訪問して、不貞行為に至る全てが記録されていた。
一部始終、声に至るまで、まるで私が沢口さんを誘って行為に至った様に編集されていたのだ。
「どうして・・・こんな事を・・・」
私は奥村がこんな事をする原因がわからなかった。
今迄、言い寄られた事も、誘われたことも無かったからだ。
しかし、奥村は私が理解できる性癖の持ち主では無かった。
介護でのストレスが、彼のせいへきを捻じ曲げていたのだ。
その吐口の生贄に私が選ばれてしまったのだ。
「こんな事、誰かに知られたら・・・大変ですよね・・・ちさとさん」
今迄感じた事のない、いやらしい視線が私の全身を舐め回す様に感じた。
「いったい、私にどうしろと言うの・・・」
奥村の要望に従うしかないのか・・・たった一度と思った不貞が・・・
夫との家族計画が崩れていくのが見えた・・・・。
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