いつもの様に事業所出て、沢口さんのお宅に向かう。
看護師の頃は都会の病院で、通勤だって電車だった。
でも、今は事業所迄は自転車で行って、軽四に乗り換えて行っている。
のどかな田舎道を走り、閑散とした集落の一軒家に到着する。
沢口さんは、早くに奥さんを亡くされて、一人息子さんも居るそうだが、独立しての一人暮らし。
独り身にしては大きな戸建だった。
「沢口さん、おはようございます、失礼しますね」
インターホンを押して、お声がけして家に上がり、リビング兼寝室の部屋に入る。
「今日もありがとう・・・悪いね、毎回こんな老人の世話ばかり頼んでしまって・・・」
「いいえ、気になさらないで・・・」
家族のように接して、さりげない会話をしていくうちに私は警戒心を無くしていく。
徐々に、今の仕事に就いた経緯や、結婚していることや、まだ子供が居ない事などのプライベートな事まで話してしまう。
看護師をしている頃は、患者さんの中にはご老人でもまだ男性の本能が残っていて
巡回の時など、露出させたり、身体を触られる事もあったが、沢口さんは紳士的で
その様な兆候も無く、私は安心し切っていたのだった。
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