「やぁいらっしゃい」
ホテルの部屋で内側からドアを開けたのは50歳前後オジサンだった。
「さぁさぁ中に入って」
部屋の中に通され、事務所に持たされているオモチャの入った荷物を下ろし、ソファーに座る。
「益田です。今晩はよろしく」
事務所から聞いているのは、化粧品メーカーの役員で、事務所でも売れてきた海野ゆずに新CMを回したいがための接待・上納らしい。
「いやぁ、おたくの宮本さんが海野ってコにどうしてもCM使ってほしいって言うからさぁ」
「じゃあ海野さんを知るためにもって言ったら、『海野はまだそういうのはやってない』ってんで君になったわけ。でも、おいしそうなカラダしてるねぇ」
益田のいやらしい視線が杏璃に突き刺さる。
杏璃はじわじわ聞いてくるおクスリを感じながらも、早く終わらせようとシャワーを浴びにいった。
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