放課後、俺は砕蜂に呼び出された…
聞けば風紀委員に属しているらしくて、そんな彼女をエロい目で見ていたから何か怒られでもするのだろうか
内心落ち着かないが、言われた通り屋上に向うと彼女は一人で待っていた
久しぶりだな…そう切り出した砕蜂に何を言われるかビクビクしていたが、今まで格闘技を頑張っていた事、それに時間を取られて疎遠になった事などの内容に少しホッとした
なにより再会できて嬉しいと言ってくれたことに俺も嬉しくなっていた
そんな彼女が微笑みながらスマホを取り出し何やら俺に見せてくる
彼女の笑顔が予想以上に可愛く、思わずドキッとしてしまったが悟られない様に慌てて画面に目を移すと何やら特集記事が映っている
「んっ?…え、あ、あええぇぇぇ!!」
画面と砕蜂を交互に見ながら思わず叫び声を上げてしまった
興奮した俺はスマホを取り上げ食い入るように画面を見つめながら
「これって砕蜂だったの!?まえに“同志”からブルーの凄いコスプレ見つけたって画像送られてきたけどお前だったんだ!」
(何度かムスコがお世話になったけど、それは黙っておこう…)
俺の数少ない友達…ネットで知り合った(会った事は無い)同じ『囚われヒロイン』が大好きな仲間
そいつはピンク推しだとか言ってたけど、俺は凛とした力強さを纏ったブルーが大好きだった
子供の頃に見てた番組内で、確か蜘蛛の怪人に捕まって身動き出来ないくせに気丈に振る舞っているシーンがあって、艶めかしく身悶えていて妙にエロかったのを覚えている
あれ以来、俺は『拘束された戦隊ヒロイン』に興奮するようになっていったのだが…あの番組ってコイツと一緒に見ていたんじゃなかったっけ?
確かその後に自分も縛ってって言いだして、戦隊ブルーの様に身悶え…あの時の状況が鮮明に思い出されていった
そんな俺の横で砕蜂は自分の特集記事について囁いている
「この記事とかのおかげで…」その内容に子供の頃にみたシーンの再現なども含まれている様で俺は目を見開いて勢いよく彼女に顔を向けた
「ふふ…どうだ、私はお前に見合う『正義の戦隊モノヒロイン』に成長できたか?」
挑発するような物言いで身体を密着させてくる…彼女が制服の中に着用しているぴっちりとしたエロいスーツが覗き見えた
「ふ、ふーん…頑張ってたみたいだけど俺の理想とする戦隊ヒロインに成ってるかはどうだろうな?」
彼女の魅力に引き込まれそうになり、慌てて強がって見せたが顔は真っ赤に紅潮していた
(このままじゃヤバイな…なんとか話を逸らさないと)
などと考えていたのだけど彼女の発する魅力に当てられて考えが纏まらない
回らない思考を必死に纏めようとしていると階段の方が何やら騒がしくなってきた
どうやら先程の俺の叫び声が気になった生徒が確認する為、屋上に近付いてきている様だった
陰キャの俺が美少女である砕蜂と2人っきりで居るなんて周りに知れたらコイツに迷惑が掛かってしまう
「砕蜂、取りあえず今はこのくらいにして…そうだな、続きは後から俺の家で話そうよ」
そう言って砕蜂にこの場から離れる様に促すと、彼女は階段を使わず屋上から飛び降りてそのまま走っていってしまった
「マジかよ…こんなところから平然と飛び降りるなんて、本物の戦隊ヒロインみたいだな」
砕蜂の行動に呆然と呟いていたのだが…
「ヤバっ!砕蜂が来る前に俺の部屋、片付けなきゃ!!」
自室の棚には今まで集めた改造フィギュアが陳列されている…そのどれもが戦隊ヒロインの凌辱や緊縛などエロいものばかりで
一番目立つ場所には子供の頃に見た蜘蛛怪人によるブルーが囚われたシーンのフィギュアが飾られていた
こんにちは
緊急を装って自宅に連れ込む展開にしてみました
“同志”は設定通り砕蜂ですが、念のためバレない様にピンク推しを語ってることにしてみました
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