桜井が潤を迎え入れたのは児童施設で他の子どもとは違うと爺が感づいてテストをしたら…人の心が読めるなんてね。
特殊能力持つ者も居るとは聞いていたけれどその代わり潤は日本人でありながら色素が薄いものね。
後藤なつみが応えた直後、綾子がイギリス英語で。
「イツント ア ビット アーリー フォー ハイ スクール スチューデントゥズ トゥ ビー インタレストゥド イン ザ オポジット セックス?」
(高校生が異性に興味を持つのは早すぎませんよ?)
「ノット ビーイング ザ サイレスト ビット インタレスト イン ジ アポジット セックス アット ユア エイジ—イズント ザット ア ビット オブ ア プロブレム?」
(高校生なのに異性に関心が全くないなんてね?問題じゃないかな?)
と潤も続く。
他の生徒達も冷笑しながらキングズイングリッシュで会話をしている。
後藤なつみは早口の生徒達の英語についていけてない。
「綾子、潤、もういいじゃない?市井の方の考えと我々との考え方は違うのよ。
慶次、貴方の部屋の左側のドアが潤の部屋、私と綾子の部屋…は、早い話、扉だけ別々で中も扉で仕切られてるけれど自由に行き来が出来ると言うことよ。」
「私から慶次様のお部屋にお伺いすることはございませんがお呼びの際にはベルを鳴らして頂ければ直ぐ参上致します。」
「護衛も兼ねてますからお嫌でしょうがご了承下さいませ。」
「慶次、これも慣れてもらわないとなのよ、今後も綾子、潤だけでなくSPやハウスキーパーなども出入りするから
私達は自然体のままで居ればいいだけ。」
【〝あの女〟私の慶次に…市井の方が考える事はやはり理解出来ないわ…、前田財閥の慶次、しかも生徒に不純な目を向けるなんてね。】
微笑んでいるが優愛の顔は仮面が貼り付いている様に冷たい顔をしている。
見る人が見れば恐怖を感じるはず…、だが優愛は近しい人にしかそれを悟られない様にしている。
「身の程知らずね…。」
優愛の言葉に反応した綾子は潤と打ち合わせを始める。
明日の授業後、〝不具合のある慶次の部屋の点検〟
外部の者が出入りする為、セキュリティのレベルを落とす、切るではない、レベルを落とす。
「…慶次様、申し訳ありませんが優愛様が着けるとして考えていただきたいのですが優愛様に誘惑されるのならどんな下着がいいか、後藤先生に聞こえる距離で……。」
「〝誘惑〟の部分を聞かせ誤解させる様に言ってもらいたいのよね?綾子。」
「はい、優愛様、その通りでございます。」
「慶次様、寮でも心が乱れる事なくお寛ぎ頂きたいので代々、時代に合わせてですが改良しています。
我々2人が直ぐに駆けつけられる様となっておりますので後藤なつみからの誘惑を目撃とカメラで言い逃れ出来ないです。」
「私達の部屋は別れているけれど扉1枚(実際は4枚)で慶次、綾子、潤との4人で行き来が出来る様になってるわよ。
潤の能力は本当だものね、幼い頃…。」
春休みか学園、学校が休みの小学1年の頃、前田家の屋敷から慶次と綾子と潤、慶一とその付き人、6人で抜け出し(実際は護衛は着いてきていたが…。)小さな冒険をした時の話。
前田家の庭師が起こした前代未聞の大事件、慶一を長女に優愛を長男にと乗っ取りの目論み…。
慶一は付き人がいち早く逃がし…、残ったのは4人。
護衛が出ようとした時、綾子が優愛を抱える庭師に噛みつき、潤が叫ぶ。
「慶次、優愛、〇〇さんは悪い人だ!逃げろ!」
噛みつかれ優愛を落とした庭師の股間を蹴り上げる綾子と優愛を立ち上がらせると潤は慶次に優愛と手を繋がせ…。
この話はここで終了する、小さな護衛の前に和也が連れた護衛達が4人を抱きかかえる。
「潤、綾子、よくやったが…、抜け出すとは何事だ!」
「和也兄ちゃん、私と慶次がお外に行きたいと言ったのよ。」
「優愛、それを諌め止めるのも護衛、付き人の仕事です。」
「潤、綾子、よく聞きなさい、行きたいなら手続きを踏む、一条家は勿論、前田家の血も外に出してはいけない。
慶一様だけを連れ逃げた付き人は正解なんだ、護るべき対象は彼は慶一様だけなのだからな。
…泣かずによくやったな、慶次、優愛、潤、綾子。」
この言葉に一番に泣き出したのは慶次だったと可愛い思い出。
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