北川ひとみは母親の言葉を胸に刻み、集中しようと深呼吸する。原田恵の顔は紅潮し、時折小さく震える姿が気にかかるが、モデルへの夢がひとみを突き動かす。原田大樹の鋭い視線が彼女を捉え、心臓がドクンと跳ねる。彼の声は低く、まるで心の奥を探るようだ。
原田大樹「ヌードは? もっと親密なシーンは? 君の身体なら、間違いなく需要がある。」
ひとみは言葉に詰まり、唇を噛む。頭の中で夢と羞恥心がせめぎ合う。ヌード、親密なシーン――想像するだけで顔が熱くなり、膝が震える。だが、このオーディションは一生に一度のチャンスだ。目を閉じ、覚悟を決める。
北川ひとみ「需要あるなら、ヌードや親密なシーンもやらせてください。モデルになれるなら、覚悟はそれくらいはあります。」
声は震えつつも、力強く響く。ひとみは母親をチラリと見る。原田恵は俯き、目を合わせない。反対していないのだと、ひとみは自分を納得させる。だが、恵の心は波立つ。娘の純粋な情熱に胸が締め付けられ、同時に大樹の手に握られたリモコンの存在が身体を熱くする。彼女は唇を噛み、声を押し殺す。
原田大樹は微笑み、リモコンを軽く押す。恵の身体がピクンと反応し、ひとみは再び心配そうに母を見つめる。原田はさらに踏み込む。
原田大樹「素晴らしい覚悟だ。では、実際にその場で脱いでみせる勇気はあるか? 今、ここで。」
ひとみは息を呑み、会場が静まり返る。恵の手が震え、娘を止めたい衝動と大樹への服従がせめぎ合う。ひとみは母親の沈黙を背に、決断を迫られる。
※元投稿はこちら >>