「…………。」
優一を抱きしめた後、彼の言葉に言葉を失った。
いや、その言葉を心のどこかで期待していた自分に。
優一とSEXしてわかってしまった。
あの時の快楽はもう手に入らない。
身体や心を根から塗り替えるような強烈な快楽や、自分より逞しい存在に惹かれる雌の部分。
このまま優一が満足さえしてくれていたら、凛花も次第に忘れられたかもしれない。
しかし、優一の言葉に迷いが生まれてしまう。
「…うーん…、気持ちはわかったけど…、少しだけ考えさせて欲しいな…」
その日は答えを濁したものの、その日から毎日優一とのSEXは続いた。
その度にあの時以上の快楽を期待するも、いつも期待外れだった。
「ん…っ、ぁ…っ、ん…っ、イ…く…っ。…チッ。なんであの時みたいにできないのよ…ッ!」
(どうせ優一も望んでるんだから…、また…。)
優一とのSEXの後、不満が募り、トイレに篭って指で自分を慰めていた。
指を膣に入れ、出し入れするときに思い出してしまうのは、あの日の翔太の指使い。
真似をしてみようとしてもうまくはいかず、結局浅くしかイけず、イライラが勝る。
深くため息を吐き、決断をすることにした…。
次の日の朝、優一との朝食中に凛花が口を開いた。
「ねえ、松本さんとSEXする件なんだけど…。」
優一は緊張した表情で、凛花を見つめる。
「優一が本当に望むなら、良いよ…。私も優一に喜んで欲しいし…。でも、どんな感じになっても、優一は私のこと好きでいてくれる…よね…?」
(松本さんが撮影するなら、きっと優一に私の醜態は見られてしまうかも…。)
この時点で凛花が危惧していたのは、よがる姿を見られて優一に嫌われてしまうこと。
しかし、もっと恐ろしいことが待っているとは想像もしていなかった。
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