【しちゃうかもよ?…しちゃうからね!…もう知らない…】
(何も気にする事なく観覧車には2人通されます。いや、気にされてた?送り出された後、少し追われた係員の目…まみは見えてましたが、たくやさんの隣に座ります。遠くに陰っていくお日様。オレンジに染まる街並み。はしゃぐこともなくまみは遠くを見つめてます)
…ありがとうは、まみの方です…
こんなに楽しかった1日は初めて。
あんな事あった後に…こんなに笑えてあったかい気持ちになれるって…思ってなかったから。
(夕日に照らし出されるまみの顔が大人びて見えてきます。穏やかにそして優しく…視線はあくまで遠くを眺めたままで。)
…ぁんっ…
(そっと繋ぎ直された手。指を絡めて繋がりを確かめるように。まみのその指から身体中を微弱な電流が流れ、身体を震わせ、思わず声が小さく漏れます。)
…気持ちいい…心地いい…が正しいのかな?
正直、今のまみの胸の中の気持ちが、たくやさんをお父さんとして捉えてるか…ひとりの男の人として捉えてるか…まみにはわかりません。
…でもね?あのままだったら塞ぎ込んで人を信じられなくなって…こんな風に笑って楽しむことなんてなかった…ゆっくり…本当にゆっくり…閉ざしかけた心をほぐしてくれて…あったかさをくれて…
(座り直してたくやさんの方を向きます。瞳が潤み、頬が染まり、胸に手を置いて…繋いだ手をぎゅっ!と握り返し…艶めいた唇がそっとひらき…)
いま、この場にいるのは…あの時助けたから…乗りかかった船につきあってですか?
それとも…まみの何かを…気に入ってくれて?
どちらにしても…これだけは言わせてください…
…ありがとう…大好きです
(友達として?ひとりの男性として?どちらにもとれるまみの「大好き」。どちらにも想いをこめました。
状況に絆されたか、ふたりっきりだからか…驚くほど大胆に、そして…艶やかに…
まみは堪えきれず涙を零すと、胸に当てていた手をたくやさんの頬によせ、自らも身を寄せます)
…んっ…
(お礼のキスはするつもりでした。本当は別れ際に頬に。でも感情が溢れ出して言う事を聞かず、まみは躊躇いなくたくやさんの唇に、目を瞑り自分の唇を重ねます。観覧車が一番高く、誰からも何からも邪魔されない数十秒。
まみは震えながら唇を重ねたまま、残った手もしっかりと繋ぎ…やがて降りる動きに変わる頃、そっと…唇を離します)
…しちゃった…
ほんとはここまでするつもりじゃなかったのに…
(目を細めて静かに笑うその顔は…少女が女を覚えた顔。今なら幼いJKと言われても大丈夫そうな…艶めいた表情をたくやさんだけにむけています)
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