「あ~…あ~…あ~…そっかぁ…」
貴方の教えに相槌を打ち、納得をしていく陽菜。
実際理解はしているものの、より突き詰めたい様。
それでもまるで初めて聞くかの様に初々しく相槌を打つ。無駄なプライドがなく、常に謙虚。
大人なら誰もが愛おしくなり、教えてあげたくなる…そんな人柄をしている陽菜。
当然立本も溺愛している事だろう。
『ありがとう。そう言ってもらえると安心するよ。
志望校は確実と教師から言われても、やっぱり親なら心配で仕方ないんだ。
また陽菜から聞いてみるよ。とは言っても、いつも「優しく教えてくれた。」ばかりだけどね(笑)
あの年頃の子から優しいと言われるって事は、結城君も本当に色んな事を親身に教えてくれてるんだね。ありがとう。今日もよろしく頼むよ。』
合間合間に着信する立本からのLINE。
家庭内での会話の内容が薄っすらと浮かび上がる。
どうやら陽菜は「一連の事」を優しいと言っている様だ。
「え?お父さん? うん、いつも話してるよ?今日も色々教えてくれたって。」
父親からの着信を驚く陽菜。
表情は普通の娘そのもの。何も隠しているとは思えない。
しかし、確かに行ってきた「解消行為」。
恐らく本当に何も言っていないのだろう。
…逆に、何故なのか?
ある意味、「言っていてもおかしくない」…と言えるのに…
(ありがとうございます。)
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