寒気で目を覚ましたのは、東の空がうっすらと明るくなりかけた頃…裸のままでショーツ1枚だけを身につけ、いつの間にか眠ってしまったのだろう…
ショーツは、犯人の精液と久美子の愛液が混ざり、まだ濡れたまま…それがクーラーの冷気で冷たくなっていた。
少し寒気にブルっと震えながらシャワーを浴びるために浴室へ…
履いていたショーツは、捨てるつもりはなかった…無造作に洗面所で水洗いした後、洗濯機に放り込んだ。
誰のものともしれない精液て汚されたショーツ…気持ち悪いと思うのなら、初めに盗まれたショーツが返却された時に捨てるはず…そうしなかったのは、久美子の変わった性癖のせいだ。
あの匂いを嗅ぐと自分でも抑え切らないほど欲情してしまうのだ。
それでも事が終わると多少なりの自己嫌悪はある…自分のしている事が余りにも変態的であることは十分承知の上なのだが…
熱いシャワーで火照った身体にクーラーて冷やされた部屋の中は気持ちよかった…裸のまま肩からタオルをかけ部屋に戻ると、床の掃除をはじめた。
床には、ショーツから垂れた精液と久美子が噴き出した潮や愛液が飛び散っており、オナニーの激しさを物語っていて、思わず苦笑いを浮かべてしまう…
(…………んっ?なんだろ…アレ…)
掃除中に気づいたのは、窓の隙間に挟まれたメモらしき紙とそれに包まれたメモリーカードだった。
昨夜はなかったはず…そう思った瞬間、心臓が大きく脈を打ち始めた。
「あ、あのあと…また戻ってきたんだ…」
もし犯人にその気があったとしたら、今頃久美子は犯人に犯されていてもおかしくはない…窓に鍵がかかっていなかったことは、メモを挟んだ犯人が1番分かっているはず…それをしなかった犯人は何を考えているのか…
久美子は、メモに包まれたメモリーカードを自らのスマホで再生して慌てて、ベランダを捜索…2台のカメラを見つけた。
メモに書いてあるように、カメラは既に電池切で動いてはいない。
久美子は、暫く手に乗せたカメラを見つめた。
(こ、これをベッドが見える位置に…?そ、そんなことをしたら…)
犯人の言うようにすらぼ、まう久美子にプライベートは存在しなくなる…何をしようが、全ては犯人に筒抜けになるのだ。
何もかも見られる…そう思った時、何故だか久美子の全身にはゾワゾワしたものが走り抜けた。
(し、仕方ないわよね…だって…あんな映像を撮られちゃったんだから…脅されたんだから…)
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