「どんな女だ…。」
慣れた…中にも緊張感を感じながら、それすらもスリルとして楽しみ獲物を持ち帰った男。
軽くシャワーで汗を流し、ボクサーパンツ一枚の半裸の姿でベッドに横たわると、
頭上で戦利品を眺めながら広げて思いを馳せる。
歳は…?
髪型は…?
体型は…?
性格は…?
戦利品の色柄、状態などから持ち主を想像するのも楽しみの一つとなっていた。
それも相まって、男は基本的に惹かれる女をテリトリーである地域の中で見かけても追いかけることはしなかった。
どんな女が着けているのか知っているのと知らないのとでは、やはり楽しめる要素も異なる。
もちろん、スタイルも良く、顔も良く、所謂容姿端麗…に越したことはない。
しかしそれだけではないのだ…。
「はぁ…。」
想像こそするも、決め打ちはしない。
想像している…という行為自体が楽しみなのだ。
言ってしまえば、想像の段階でどんな女が身に着けていても極論構わないと言う事。
その下着が極端に古くなっていたり、生地が伸びきっていたりすればそれはマイナス要素かもしれないが、それはそれだ。
型崩れさせない程度にすっと広げると、仰向けで横になっている自らの顔に覆い被らせる。
もちろん洗濯済みの下着…匂いなどはない。
しかし、その行為自体が興奮。
「はぁ…はぁ…いいね…。この瞬間…たまらない…。」
少しずつ荒くなる息。
それに合わせて、ぐぐっと、股間が膨らみ上がっていくのがわかる。
タイトなボクサーパンツを持ち上げるほどに反り上がっていく肉棒。
その先端が擦られながらも、重力に反して横を向き、徐々に臍の方へと向きを変えていく。
「いいね…、このあたり…特にいい。」
再度広げながら下着を持ち上げれば、照明に透かすように見つめる。
当然、落としきれない汚れがクロッチ部分を中心に広がって見える。
指先でなぞりながら…、まるで身に着けた女の股間を下着越しになぞるようにゆっくりと楽しむ。
自然と漏れる笑み…そして…。
「ん…ん…ふぅ…れぉ…えぉ…。」
生き物のように伸びる舌先、分厚く、唾液を纏いながら伸びる舌先は先ほどまで指先をなぞっていた部分へと。
味わうように、反面、自らの体液を馴染ませるようにもするように、女のシミとは別の液体でシミを広げていく。
舌を伸ばし、こすり付け…、しゃぶりつき、唾液をしみこませる。
「…。」
そんな単純ではあるが変態的な行為をもう何分続けただろうか。
すっかり色が変わってしまったクロッチ部分はピンク色ではなくグレーに近い。
そんな状況で男は…。
「そろそろいいかな…?」
再び浮かべる不敵な笑み、と共に顔から離れた下着は男の下半身へと導かれる。
ボクサーパンツの開口部から、留まり切れなかった肉棒がすっかり顔を出していた。
鈴口からは欲望の先走りが透明で大きな粒を作っている。
今にも垂れ滴りそうな先走り。
それに気づけおば男は、
「…っと…良い感じだ…。」
再びクロッチ部分を広げ、亀頭部に覆いかぶせるように纏わりつけせる。
肉棒がピンクに染まり、鈴口にあてがわれた部分からは先走りが溢れ出てくる。
「あ、あぁ…あぁあ…。」
下着に包まれた肉棒、竿を強く握りしめクロッチ部分に亀頭を擦りつけるようにして扱けば、段々とその動きも加速していく。
早漏…というわけではない。
むしろ持ちは良い方だと思っている…。
しかし、この時ばかりは事が違う。
見知らぬ女からの戦利品での初体験。
興奮の度合いが違うのだ…。
何度も何度も扱けるほどの余裕はない。
3度か…いや、4度か…。
包んだ下着が上下するたびに、果てる感覚が容赦なく襲い掛かる。
自身を焦らすように刺激を弱めながら、扱く…扱く…扱く。
「く…あ、もう…ダメだ…。出るっ。」
どりゅ…どぅりゅ…。
と、全ての白濁液を下着の中で放出…、溢れ出る淫汁を、下着程度の薄い布地では受け止め切れるわけもない。
溢れ、滴り、ピンクが今度は白に染まっていく。
最後の一滴を絞り出すまで…。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
一気に脱力する体…、それは同時に満足感を意味する。
見慣れたAVとはわけが違う。
それはまごうことなきリアル。
男の興奮は留まることを知らない。
「朝か…。」
気づけば、更けた夜が少しずつ明るくなっていくのが見えた。
夏の朝は早い。
気ままな生活を続ける男に、決まった時間に出社するなどという束縛はない。
元々恵まれた環境で育ったこともあり、金に困ることはほとんどなかった。
だからこそ気まま、自由、誰にも邪魔されない、嗜好に耽るばかり。
「そろそろ下着がないことに気づく頃か…?
どんなきもちになるだろうねぇ…?
只の嫌悪かな…?
大丈夫さ…。
これは盗んだんじゃない…借りただけ…。
ちゃんと返すよ…ちゃんとね…。」
汚した下着を洗うでもなく、その場に放置。
まさか今頃持ち主の女が昂りを感じていることなど露とも知らず、朝日に背を向けるように眠りについた。
返却…。
のタイミングに備えて…。
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