やり取りの回数が増えるごとに従順さ、とらしい感覚が強くなっていくように思う。
未知の感覚、初めての感覚に再三再四身を委ねることで、内に眠る変態的な欲求が花開いたようにさえ思わせてくれる。
いったいどんな種類の「花」の芽なのだろうか…。
日常を強く感じさせる場所、で淫らで恥ずかしい行為を行う露出的意味合いが強いのか…。
それとも見知らぬ男に、行動、報告という形で付き従う隷属的な意味合いが強いのか…。
あるいはその両方…、さらにはもっと他にもまだ見え隠れている物が存在しているのか…。
いずれにしてもさらなる興奮を齎してくれそうな期待さえ強く感じさせてくれる…
まさに逸材…、とでも言えそうな変態的な魅力を放っている。
「ここまで詳細に…、従順に報告までしてくれるなんてね…。
それもメールやメッセージと言った、個々でやり取りをするツールではなく万人の目もあるサイト上でのやり取りで…。」
やり取りの中で男も学んでいく。
促すことと同様に、理解させること、でこの女はさらに成長…、いや、性長していく。
酔った勢いでヤれた…、などという軽い感覚ではなく、
あえて素面に返してやることで、より淫靡、淫乱な自分に気づかせるような。
所謂、普通、と乖離する自身の性癖、欲求、願望に気づかせることで、促しながらも自分の意志で行為に及ばせるという楽しみを見出させ、拍車をかける楽しみを。
《随分と汐らしくなりましたね…。
先ほどまでは、あんなに強気で私に相対していた…、どれだけ従順に行動を示してもその報告は自尊心が隠せないほどの強さを見せていたというのに…。》
そしてその学びを存分に生かしていく。
文字という、現状唯一と言える真奈美とのやり取りの手段の中に感じる細やかな変化にさえ、感じた瞬間瞬間で文字にして伝え、リアルタイムで理解させる。
洗脳じみた水面下で心理を操っていくような手法、よりもあえて自覚、意識させながらの方がこのプライドの塊の揺れる心さえも弄べる、そう感じているからだ。
事実、要所で言葉尻が少し柔らかくなってきていた。
今回のレスがたまたまそうなのかもしれない。
しかし、その変化はやはり大きい。
強気で出てきたあの態度の一片が剥がれ落ちたようにも思える。
そしてそのレスに男の行動をさらに進展させる、決定的とも言えるワードが目に入った。
「厭らしい本…、デスクの中…。
まさか…な…。」
うっかり伝えてしまったのか、たまたま言う機会がなかっただけなのかは定かではなかったが、再三ターゲットにして楽しんでいる男についての追加情報は、男自身にも心当たりを想起させる。
QRコードからリンクされているサイト、その雑誌がしまっている自分のデスク…。
強気な言動、そしてまるでストレスの原因のように扱われる男の話…。
-確認したい…-
この真美、という女がもしかすればあのいけ好かない上司…杉崎真奈美かもしれない。
そう感じれば、男の思考は裏付けを取りたいという欲求に支配される。
事細かに報告されている追記の内容。
現在の下着の状況…その奥に眠る敏感な部分の状態…その変化…感情。
数分前までなら何度も読み返したいほどに、厭らしく興味深い内容の報告が頭に入ってこないほどだ。
そしてその視線が、真奈美の報告のちょうど「もっと恥ずかしい姿にさせて欲しい…。」そんなワードのあたりを通りかかったころ…。
「させて…やるよ…もっと…。
弁えろよ…?立場を…、「もしそうなら」あんたはもう上司なんかじゃない。
只の変態…淫乱な雌…、狂った露出女…それ以外の何者でもなくなるんだから…。」
《ほんと…素直になりましたね…。
言った意味が分かりましたか…?やってみないとわからない…と。
貴女は楽しく感じない、気づくことは何もない、そう言ったんですよ…。
それが今はどうですか…?
こちらは貴女を配慮して一時の猶予を、心を落ち着かせる提案をして差し上げたというのに…、どうですか…今の貴女は…。
もっと…と、求めてきている…。
先ず謝罪していただきましょうか…?
行動する前から私の言葉を頭ごなしに否定したことを…。
高圧的に私へ言葉を返してきたことに…、話しはそれからだ…。》
執拗…ともいえるしつこさ、やや小者感も滲む台詞。
しかし、日ごろから強く、時には理不尽に責め立てられるだけの男にとってみれば、真奈美の謝罪こそ最高の贄でもある。
そしてそれを受け入れてでも、その屈辱を受け入れてなお変態行為を求めるというのなたもう留まる理由はないという物。
ここで、自尊心が本当に自分を尊いと思う心が残っているなら、踏みとどまり終わらせることができる、貴重な分岐、いや、最後の日常へ戻る最後の分岐かもしれない。
《立場を自覚し…考えを改めることができれば…。
貴女の生活の基盤…、生きる為の義務である労働…労働者にとって重要な職場…。
その部下を抱える立場…の貴女のデスクの前で、ゆっくりとそのシミに染まった下着を貴女の足から引き抜いてください。
脱いだモノはもう今日の内に貴女の肌へと帰ることはありません。
それは下着を脱ぐ前に脱ぐことになるストッキングも同様…。
できますか…?
露出狂いの…淫乱上司さん…。》
転げ落ちていく。
惨めではしたなく、情けなく恥ずかしい雌へと…。
運命の夜は、加速度的に進んでいく。
【おはようございます。
申し訳ありません、もう少し指示的な描写を続けたかったのですが。
魅力的なレスに、返答したい内容で溢れてしまいほとんど次への行動を促す描写がお返しできませんでした。】
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