引っ越し当日を迎え、何も無くなった旧宅・・・。
ちさと「何も無くなっちゃたね・・・」
ようすけさん「そうだね・・・想い出をたくさん有難う・・・」
ちさと「また、新しい想い出たくさん残そっ・・・ね」
そして、表札を外して空港に向かった。
フライト時間は約二時間・・・そこからタクシーで港に向かい、クルーザーに乗り込む。
このクルーザーも、ようすけさんはこの為に買ったのだった。
港から島への時間はさほど掛からなかった。
島にはプライベートビーチもあり、桟橋から人の気配は無い。
クルーザーを桟橋に着けて、上陸する。
ようすけさん「さあ、お姫様・・・お城に到着しましたよ」
うやうやしく、手を差し伸べてくれた。
そして、桟橋から続く道を歩いて行くと・・・。
ちさと「あら、かわいいお家ね・・・」
島に溶け込む様に白い外壁で平屋建て、リゾートホテルの様なたたずまい。
ジムやスタジオもあり、私の夢だった家庭菜園も・・・。
ようすけさん「では、お姫様・・・中をご案内して差し上げます・・・どうぞ」
ちさと「もう・・・でも・・・ありがとう・・・あなた」
こうして島の生活が始まった・・・。
この島は本当に私達だけの島で、食糧や日用品は港から業者が桟橋まで届けてくれる。
この島の中で、他の人に出会うことは無かったのだが・・・・。
そんな生活は、都会でずっと他人の視線を感じながら生活するしか無かった私達の
ストレスを無くしてくれた・・・しかし、警戒心を緩めさせてもいたのだ。
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