森を抜けて灯台が見えて来た。
昨夜、少し気になっていた事を思い出していると・・・
ようすけさん「あれ?誰か倒れてるみたいだよ・・・行ってみよう」
二人で灯台の管理棟の方に駆け寄る。
面識の無い男の人が、倒れ込んでいた。
ちさと(この人・・・何処かで見た様な・・・)
ようすけさん「大変だ、取り敢えず木陰に・・・」
二人で男の人を抱えて木陰に連れて行く。
軽い熱中症の様だった、木陰で休ませて持っていた水筒で冷たいお水を飲ませると
意識が戻った様だ。
男の人「・・・・ううん・・・」
ちさと「あっ!気がついたみたいよ」
被っていた帽子を、男の人に向けて扇いでいた手を止めて言った。
ようすけさん「おい!大丈夫か?」
ようすけさんが、声を掛けると男の人は、キョロキョロと周りを見渡しながら
男の人「大丈夫です・・・ありがとう・・・」
そう言って立ち上がるが、足もとがおぼつかず体勢が崩れた。
ようすけさんは男の人の体を支え
ようすけさん「おい!本当に大丈夫か?・・・
ここには医者も救急車も居ないんだぞ!」
まるで、ようすけさんが医師を演じたドラマのワンシーンを見ている様な光景。
男の人「軽い日射病だと思いますので・・・本当に大丈夫です・・・」
(グウ〜)
ちさと「え、何の音?・・・」
私が首を傾げていると・・・
男の人「すみません!昨日から何も飲まず食わずで・・・」
そう、男の人が言うと、私達は安心し怪しい人では無いと思ってしまい、お腹を抱えながら大笑いした。
男の人は、灯台の整備をする業者さんで昨日、漁船でここに渡って来た事、手違いで食料など物資を持って来れなかった事を
説明してくれた。
“浜中 宏之”そう名乗った男の人・・・名前以外全てデタラメ・・・。
この島に来た本当の意味を私達は知らない・・・。
でも、悪い人でも無さそう・・・そんな根拠の無い気持ちが私達にはあった。
この島に無断で上陸する事自体、私有地に不法侵入となるのだが・・・
既におおらかになった警戒心は、そんな初歩的なミスを犯してしまった。
ちさと「丁度、お昼にしようとしていたんだけど、ご一緒にどうですか?」
ようすけさん「そうだね・・・そうすれば良いよ」
その言葉にようすけさんも頷いた。
宏之さん「ほ、本当ですか?・・・助かります」
私達三人で帰路に着いた・・・。
宏之の懐に、盗聴器や盗撮用の小型カメラが入っているとは想像も出来なかった。
(おはようございます、ちょっと展開が強引でしたので業者さんとしました。
もう少し、存在を知らない事にしょうと思っていたんですけど、これもアリかと思いました。
灯台の整備をしているていで、監視に入る事にします。
生活に必要なモノは、ネット販売で入手出来るので、徐々にきっかけも作れる様にします。
例えば、私宛の荷物に大人の玩具を送り付けるとか・・・。
少し修正になるけどこの方向でいかがでしょう?)
※元投稿はこちら >>