子供の頃は身長も少し大きかった彼女の後ろを付いてまわり、お姉さんの様に感じていたのに今では身長差が随分とついてしまったみたいで
見上げるように話されるとちょっと不思議な感じがする
『でも圭ちやん…すごく背が伸びたよね…子供の頃は、あんなに小っちゃかったのに…こんなんだったよね?』
腰の辺りで掌を下に向け話す一ノ瀬さん、促される様に視線を彼女の腰に落とすと
(うわっ!細っそ~、、、スカートから見えてる脚も長いし…)
他の女子より明らかに腰の位置が高くスタイルが良い、だけど…
「そんな小っさくはないよ…」
流石にそんな小さくは無かっただろうとツッコミを入れると屈託のない笑顔を返してくれた
「それとさ…私のこと…一ノ瀬さんじゃなくて…昔みたいにチーちゃんって呼んで?一ノ瀬って呼ばれると何かヘン名感じなんだよね…ダメかな?」
上目遣いでお願いしてくる一ノ瀬さんに思わずドキッとしてしまい
「わ、分かったよ…」
っと、ソッポを向いて返事をするのがやっとだった
(あの顔は反則だ、、、顔、赤くなってなかったかな…)
ちらりと目線だけ一ノ瀬さんに向けると楽しそうに笑っていた
『そういうとこ…昔のまんまだね…あはは…』
容姿は変わっても中身は昔のまんまだな、一ノ瀬さんを見ながらそう思っていると
『そうだっ!あの公園…ちょっと寄ってこうよ…』
突然思いついたように寄り道を提案されると懐かしさも相まって二つ返事で公演へと向かった
『うわっ…!この公園って…こんなに狭かったっけ?』
小さい頃は走り回っていた公園が彼女の言う通り物凄く狭く感じた
(あれから随分経つからなぁ、僕たちも成長したし狭く感じるのも当たり前か…)
そう思いながら公園内を見回すと日も傾こうとしている為か子供の姿もまばらだった
「昔はここでよく遊んでたよね、一ノ…ち、チーちゃんごっこ遊び好きで女だてらにみんなに交じってさ」
懐かしさからか僕の喋りも饒舌になっていた
「ヒロインやってるチーちゃんを捕まえると暴れるから僕が縄跳びで縛…」
そこまで言うとハッとなって一ノ瀬さんに目を向ける
思い出の中と今の彼女が脳内で合成された
縛られて恍惚とした表情を浮かべながらも必死に抵抗する
そんな姿を今の一ノ瀬さんで想像してしまい途端に顔が赤くなってしまった
「あ~…え~っと、、、そ、そろそろ帰ろっか…」
そう絞り出すのがやっとだった
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