「なんか…ホントに久しぶりだね…こうして一緒に家に帰るのって…」
「そうだね…」と頷いた圭介クンを少し見上げました。
「でも圭ちやん…すごく背が伸びたよね…子供の頃は、あんなに小っちゃかったのに…こんなんだったよね?」
千鶴は腰の辺りの高さに掌を下に向けた。
「そんな小っさくはないよ…」と少しの冗談も真に受けるのは相変わらずでした。
「それとさ…私のこと…一ノ瀬さんじゃなくて…昔みたいにチーちゃんって呼んで?一ノ瀬って呼ばれると何かヘン名感じなんだよね…ダメかな?」
「わ、分かったよ…」とソッポを向いて返事をする様子に思わず吹き出してしまいます。
「そういうとこ…昔のまんまだね…あはは…」
(よかった…圭ちやん…全然かわらない…昔のまんまだ…でも…背も伸びたし…ちょっとカッコいいかも…)
話を重ねるほどに昔の記憶が蘇り、幼心に感じた想いも同時に蘇ります。
「そうだっ!あの公園…ちょっと寄ってこうよ…」
ふと思い出したように寄り道を提案すると、圭介クンもすぐに同意…圭介クンも昔のことを懐かしく思ってくれているようでした。
「うわっ…!この公園って…こんなに狭かったっけ?」
何年ぶりかに訪れた懐かしの公園は、記憶のの中よりもはるかに狭く感じました。
あの頃は、千鶴たちを含め多くの子供たちが遊んでいた公園ですが、今は小さな子供がすくないのか、夕方の公園には誰も遊んではおらず寂しい感じでした…
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