「ちょ、ちょっと…置いてかないでよ…圭ちゃんてっば…」
あと少しで学校に着くというところまで来て、とうとう千鶴は道端にしゃがみ込んでしまいました。
学校で股縄を…そんな圭介クンの提案は、少し拒んだものの想像するだけで刺激的でした。
実際に歩くほどに股縄が割れ目に食い込む感覚は、他人からは見えないと分かっていてもドキドキしました。
それでも思っていた以上に刺激が強く歩けなくなるほどで…
(もうっ!圭ちゃんってらイジワルなんたから…あとで何か仕返ししなきゃ…)
ひとり取り残された千鶴は、壁に手をつきながら立ち上がり歩き出そうとした時、突然の風が制服のスカートを捲り上げたのでした。
「きゃぁっ…!」
咄嗟に捲れ上がってスカートを押さえ辺りを見渡しましたが、見えたのは走り寄ってくる圭介だけ…どうやらひとり残された千鶴の様子を物陰から見ていたようでした。
「だから学校はだめって言ったのに……圭ちゃんのばか…」
圭介クンがいた事に少しホッとした千鶴でしたが、圭介クンの他に千鶴のスカートの中を見た人がいることなど気づきもしませんでした。
圭介クンに付き添われ教室に向かいましたが、この時は、放課になったら股縄を外してもらおうと思っていました。
けれど学校で股縄をしていることが堪らない刺激になり、結局1日中股縄を外さず過ごしました。
放課後になり帰宅前にトイレを済まそうと圭介クンに正門で待っていてくれるよう伝え、トイレに向かう途中、3年生らしき2人に呼び止められました。
名前も知らない2人でしたが、格好が派手で見るからに不良といった感じで、呼び止められたことに少し不安を覚えます。
「あ、えの…なんでしょう?」
不安そうに2人に尋ねた千鶴の顔から血の気が引いていきます…この2人は、今朝の風てスカートが捲れ上がった時、スカートの中を見たと言うのです。
「な、なんかの…み、見間違い…じゃあ…ない…ですか?」
シラを切ろうとした千鶴でしたが、2人はニヤニヤと薄ら笑いを浮かべました。
「わ、わかりました…あ、あとで必ず行きますがら…」
2人は、シラを切るならこの場でスカートを捲り上げてやろうか?と凄み、それだけでなく、このことを先生にチクれは千鶴と圭介クンは退学だと脅したのです。
千鶴だけならまだしも、圭介クンまで退学にすることはできません…圭介クンには大学に行って将来なりたい夢があるからです。
千鶴は、正門で待つ圭介クンの元に走りました。
「圭ちゃん…朝のこと…見られてた…今、3年生に呼び止められて…」
その話を聞いて圭介クンは真っ青になり、どうしたらいいか分からない様子…
「私が話…つけてくるから…圭ちゃんは先に帰っていて…大丈夫だよ…ここは学校だし…あの人たちだってヘンなことはしないだろうし…それに…こういうのは圭ちゃんより私のほうが得意たから…いつも悪ガキどもを黙らせてたのは私だし…」
「でも…」そう言う圭介クンを千鶴は無理矢理背中を推し帰らせ、来るよう言われた旧校舎へと向かいました…
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