(わ、私ったら…どうしてあんなことOKしちゃったんだろう…)
どうやって帰って来たのかも覚えておらず、気がつけば自分の部屋のベッドに倒れ込んでいました。
圭介クンのおばさんに挨拶をしたのかすらも覚えてなく、当然持って帰るはずの物を受け取ってもいない…
あれから時間が経っているにも関わらず、心臓の音はうるさいくらい…身体に巻き付けられた縄に締め付けられた感覚もハッキリと残り、夢ではなく現実のことだったと改めて思い知らされます…
明日、学校で圭介クンと顔を合わせた時、どんな顔をすればいいのか…何を話せばいいのか…
考えても仕方ないことばかりでしたが、ただひとつハッキリと言えることは、縛られて自分自身が興奮を覚えた事実です。
子供の頃に感じたゾワゾワしたあの感覚の正体は「興奮」だったのです。
もし次の機会があるとしたなら…圭介クンは、夢の中の怪人ように千鶴を裸にして思う存分よくぼをぶつけるのでしょうか…考えるだけで身体の震えが止まりません…恐怖からの震えではないのは言うまでもありませんでした。
翌日、やはり学校では、まともに顔を見ることもできず、それでもお互いが昨日のことを考えているのは明らかで、たまに言葉を交わしてもぎこちないものになってしまいました。
そんな状態ては、とても一緒に帰ることもできずに別々に帰宅となりますが、頭の中は先日のことばかりでした。
家に帰ると、母親から今晩出かけることを告げられます。
なんのタイミングか、圭介クンのおばさんと飲みに行くと言うのです…お父さんたちも一緒に…
ということは、今夜は千鶴の家も圭介クンの家も誰もいないことを意味します。
今夜なら…ふとそんな考えが浮かび、ほんの一瞬躊躇ったあと、圭介クンにLINEを送ってしまいました。
『今日、お母さんやお父さんたち皆で飲み会って聞いてる?もし…よかったら…家に来ない?』
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