ドクンッ…
同じような夢を見たと聞いた時から高鳴り出した心臓がより大きく音を立てました。
千鶴が怪人に絞られて酷いことを…
一体夢の中で千鶴は、どんな酷いことをされたのでしょう…自分の見た夢のあの場面か頭に中に浮かびます。
千鶴の反応を確かめようとしたのか、圭介クンが俯いていた顔を上げチラッと千鶴に目を向けます。
この時、千鶴はどんな顔していたのかは、よくわかりません…
酷いことって何?千鶴は怪人に何をされたの?服を剥ぎ取られ裸にされた?裸にされた千鶴に怪人は?
頭の中は、そんな考えが次から次へと浮かび、どうしようもなく身体が熱くなるのを感じていました。
「……………たの?」
圭介クンの顔をまともには見られないまま呟くように発した言葉は小さく、よく聞き取れなかった圭介クンが「えっ?なに?」と聞き返すほど…
「そ、その…夢の中で…私は…怪人に…な、何をされたの?な、縄で絞られて…そ、それから何を…?」
そんな質問をされて圭介クンは、慌てたように「覚えてない…」と繰り返し素直に答えてくれませんでした。
聞きたい…どんなことをされたのか?そんな抑えきれない衝動でいっぱいでした。
「あ、あのね…子供のころ…ゴッコ遊びをした時…わ、私…縄跳びで…縛られると…す、すごく…ドキドキ…してたんだ…な、なんてかよく分からないけど…身体中がゾワゾワってして…」
暫くの沈黙のあと、千鶴は小さな声で話しはじめていました。
こんな話をして、どうしたいのか…自分でも分からないままでした。
「この前…公園でゴッコ遊びのことを話したでしょう?ずっと忘れてたんだけど…あれからあの時のことが頭から離れなくて…私が見た夢でも私は怪人に酷いことををされるの…自由を奪われ服を剥ぎ取られ…酷いことを…なのに私…夢から覚めても子供の時みたいにドキドキしてて…私って…ヘン…なのかな…?こんな話…圭ちゃんにしかできないし…ねぇ…圭ちゃん…私ってヘン?」
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