「え、え、あぁ…。」
伊織からリクエストを尋ねられる声にハッとする男。
その姿を見るのは初めてではない。
しかし、その度に見入ってしまうほどの魅力を伊織は放っていた。
卒業したとはいえ現役とほとんど変わらない。
数ヶ月前まではその制服で通っていたのだから。
思わず生返事をしてしまった男は慌ててリクエストを考えるように頭を悩ませる。
「えっと、じゃ、じゃあ…。
向こうを向いて立っててくれる?
あ、こっちの方がいいかな。」
指示した場所は壁際。
男に背を向けて立つように指示する。
エアコンの冷気を循環させる為に付けているサーキュレーターが、ひらひらと伊織のスカートをなびかせるように吹き付けられていて。
壁際でこそあるものの、その脇には姿見が据えられており、伊織の目でも男行動は見て取れるようになっている。
そんな状態を男は認識しているかどうかは定かではないが、促すと同時に動画撮影モードに切り替えたスマホのカメラレンズをすっとスカートの下に滑り込ませた。
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