「あ、あぁ…。
目が覚めるタイミングが同じなのかな…?
泊まらせてもらった翌朝…、この流れ…よくあるよね。」
何度も泊まらせてもらっては、迎える翌朝。
意図せず、洗面所で出くわすのは何度目だろうか。
それにしても、洗顔中…つまりはすっぴんなわけだが、そんな状況をいくら旦那と仲のいい友人だからと言って、気にせずそんな時間を過ごせるものだろうか…。
普通なら少し離れてほしい、見ないでほしい、なんて、言わないまでも雰囲気が滲み出てそうなもんだが、夕貴にはそんな雰囲気が一切ない。
わざわざ離れる理由もなく、前かがみで無防備にこちらに向かって尻を突き出すような体勢になっている夕貴を眺めるのが、泊りになったときの翌朝の楽しみになっていた。
にしても長い…。
洗顔って…そんなん掛かるモノなのか…?
洗面所に来たときにはもう洗顔は始まっていたが、長い時には10分…いや、15分はこの状態だ…。
「…。」
そんな無防備を晒されれば悪い虫が囁くように妄想を巡らせてくる。
顔を洗っているんだから目なんて開けてないよな…。
「…。」
思わず生唾を飲み込み、部屋着のままの夕貴を見つめなおす。
いつもそうだ、寝間着なのだろう。
グレーのワンピース…、当然素足がスカートの裾から伸びているのが見える。
外出するならタイツやパンストの一つでも履くのだろうが、今は素足。
当然だ…さっきまで寝てたんだから…。
「…。」
ポケットに、たまたま、入っていたスマホを取り出すと、魔が差したようにカメラを起動。
そして動画撮影のモードに切り替えると、自然に…いや、自然なフリをしながら、そっとレンズをスカートの中へと、忍ばせる。
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