「そうですね、相談という形で警察署に行った方がいいかもしれませんね…。
ただその前に社長に渡辺君に話してもらうの大変心苦しいのですがもう一度チャンスを……、甘いですかね……。」
目黒「(心の声(社長の為にならない奴は排除したい!警察沙汰にして逆恨みされるのも困るしここは…。))
井ノ上さん、電話を借りても宜しいですか?私が折り返し電話をしその後に社長にとと思うんですが……。」
頷く胡々希を見ると目黒が渡辺照へコールする。
数回のコール後、渡辺父が出る。
目黒「私、井ノ上胡々希の代理で電話をしている佐久間スポーツクラブの目黒と申します。
ご子息が井ノ上さんと念書を交わしたのはご存じでしょうか?」
渡辺父「存じ上げております、大変申し訳なく思っております。
明日か明後日には地元に連れ戻そうと……。」
電話の向こうから胡々希を呼ぶ声が聞こえる。
目黒「社長、お願いします。」
胡々希が不安げに二人を見ている。
電話が終わり亮平が温かい饂飩を作ってくれるという。
「すみません、社長、お手間をおかけしてしまって…、卵アレルギーありません。」
ベットサイドにあるチェストのスポーツドリンクに手を伸ばすと目黒が蓋を開けてくれる。
目黒「どうぞ、ゆっくり飲んで下さい。」
「ありがとうございます。」
受け取り飲むとお手洗いに立ち上がろうとすると目黒が手を貸してくれる。
「目黒さん、もう大丈夫です。」
有り難いですが…、と困り笑顔で伝えるも心配だからと起き上がるまで手を離してくれない。
黒木は米倉に電話をし「堂本に頼まれた医者。」と名乗る様に言われる。
が、米倉も馬鹿ではない、何故その様な事を言わなくてはならないのかキツめの口調で問い詰めると。
黒木は手違いで胡々希を怒らせてしまった、自分の名前を出せば胡々希は断ると…。
米倉は前金も貰った事だしと渋々ながらもOKをする。
お手洗いを済ませると饂飩が出来上がっている。
クゥ~っとお腹の鳴る音がすると恥ずかしそうに二人の前に座る胡々希。
「美味しそうです。」
目黒「美味しいですよ、以前、私も作っていただいたことがあります。」
「そうなんですね。」
二人を前にして食べるのは少し恥ずかしいけど折角なのでと。
「頂きます。」
饂飩を食べながら大学で学んだ事を話す胡々希。
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