目黒に促されて、ペットボトルの水を口に含み、口移しで胡々希の口中へ水を送り込もうと努力する亮平。
最初の内は、胡々希の口中の水は、唇の端から外へと流れ出ていたが、何度か試みているうちに<コクッ>っと胡々希の喉が上下して、水が少しだけ胡々希の体内へと取り入れられる。
その様子を見た亮平は少しだけ安心して、
「勝ちゃんスパッツ冷えてるか確認して!水飲める?井ノ上さん。」
ペットボトルの口を胡々希の唇に添える亮平。
スパッツを触って確認した菊池勝利、
「いやまだかなり熱持ってるよ、亮ちゃん。」
「そうか…脱がしてるよりは……」
そう言うと胡々希を横抱きにして立ち上がる亮平。
「社長、何を……」
「何って、このまま水風呂に入った方が、身体冷やすのに手っ取り早いだろ。
勝ちゃん悪いけど、ガーデンチェアがサウナ室の横にあるはずだから、持って来て水風呂に沈めてくれる?
目黒は椅子が来るまで横から井ノ上さんの身体支えてくれ。」
スラックスのまま、胡々希を横抱きにして、水風呂に入っていく亮平。
その胡々希の身体を横から支えている目黒。
その頃には目黒がガーデンチェアを持ってくる。
「亮ちゃん持ってきたぞ。」
そう言いながら、ガーデンチェアを水風呂に沈める菊池。
「でもさ亮ちゃん。座らせたら、呼吸できなくなっちゃわないか?」
その頃になると、胡々希の顔に生気が戻ってきている。
「それもそうか…井ノ上さんも大分生気が戻ってきてるみたいだから、もう少しこのままでいるか。」
「目黒、受付行って女性用のウェア一式持って来てくれる?それと乾いたバスタオルも何枚かね。」
亮平の言葉を聞くと小走りにかけて行く目黒
「井ノ上さん大丈夫?井ノ上さん。」
※元投稿はこちら >>