採寸を終えたのか、途中で切り上げたのかは分からないが、社長室に姿を現す井ノ上胡々希と△△。
「井ノ上さん、△△さん……採寸は済みましたか?」
△△「ええ、一通り滞りなく終わりました。」
滞りなくという部分を一際語気を強め、黒木を少し睨むようにして△△が答える。
黒木「あら、△△さん私の事怖い目で睨んでますけど、何かございましたか?
(心の声:ふふ…目黒や大西君、〇〇さんの前で小娘の裸を、社長と堂本部長に見られたなんて、恥ずかしくて自分からは言えないはずよね。)」
△△「いいえ、睨むなんてそのようなことは…(まあ惚けちゃって、なんて白々しい。井ノ上さん悔しいでしょうね。)」
「(亮平心の声:大西君や〇〇さんがいるここで黒木を問い詰めても、井ノ上さんにまた恥ずかしい思いさせるだけだからな…ひとまずここは。早いとこ親父(会長)に納得させて、黒木に引導渡さないと。ジム内の空気が一気に悪くなるぞ…)
そうですか、ご苦労様です、ありがとうございました。では素材廃油もと同じで取り敢えず二着ずつ作ってください。」
〇〇「分かりました、特急で仕上げさせていただきます。それで、黒木さんから話を貰ってた角度によって透ける素材は??」
「黒木、そんなお願いまでしていたのですか?それは申し訳ありませんけど無しということで。すいません。」
〇〇「いえいえ。私どももあれでウェアは……と思っていたところでして…それでは私どもはこれで失礼いたします。」
そう言うと、社長室を出ていく〇〇と△△
「さて予定ではこの後、実際のトレーニング室で器械の操作説明だったね。」
堂本「ええ、そうです。」
「じゃあ、お願いするよ。堂本課長と目黒君も付いていって。」
目黒に小声で、「黒木が、井ノ上さんに思うところがあるみたいだから見張っててくれないか?」
目黒「はい、わかりました。」
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