メールを見たあと日課のジョギングに出掛ける。
いつもの公園、引っ越ししてしまったらこの公園とはお別れだ。
顔見知りのジョギング仲間に会釈をしながら走っているとガチ勢のマラソンランナーが胡々希を追い越していく。
「(心の声(あの男性(ひと)た会話したことないけど足の運びが危ないんだよな〜。
ジム会員さんなら指摘出来るけどただ同じ公園を走ってるだけの人だもんな〜。)」
ジョギング後、自宅に戻りシャワーを浴びたあとメールを見ると社長からのメール。
「クリーニング後、1日2日か〜、なら今から整理してたほうがいいよね。
社割は社長決済ね、専用帳票に記載なんだ、マシンって大学のしか使ったことなかったから
帳票って何を書くんだろう?氏名、連絡先、スポーツの有無かな?
期待してます、は社交辞令だよね〜、流石に新卒者に言うのは無いもんね、励ましだよね。」
メール
【佐久間スポーツジム、佐久間様
身体の心配とお心遣いありがとうございます。
まだ社員ではないのにご丁寧な返信ありがとうございます。
クリーニング後の確認の件、了承しました。
お手数掛けますが引越し業者に予約を入れたいと思いますので日程確定しましたらご連絡ください。
社長のご期待に添えるよう頑張ります。
井ノ上胡々希】
メールを送る時、渡辺照からの着信、スマホをタップした瞬間電話に出てしまう。
「(心の声(あっ、取っちゃった……。))
こんにちは、照君、何か有った?」
渡辺「あっ、えっと……、昨日はごめん、謝ろうと思って…。」
被せ気味に
「うん、もういいよ。」
渡辺「いいの?許してくれるの?」
「許すとか許さないとかじゃなくてね…、照君の大学の友達に私の事話したでしょ?
世間は狭いんだよ、聞いたよ、照君が大学の友達に話してる事。
何で人に性の話するの?」
渡辺「えっ?誰だろう…、余計な事言った奴。」
「違う、それも違うのよ、言った人は聞いたから話す、照君が話さなきゃ私の耳まで届かなかったの。」
渡辺「えっと…、男同士で話す事あるんだよ!胡々希ちゃんだって彼氏の話す友達にするだろ?」
「するよ、でも性の話なんてしない。」
渡辺「ここんとこ出来てなかったから怒ってるんだろ?」
「……ごめん、話ししたくない。」
電話を切りスマホをベッドに投げ悩み出す。
((心の声)男性って……、違う、昨日、社長が言ってた人それぞれって
男性でもエッチ目的だけでデートする人もいるし、いない。
教えてもらったのに……。)
ひとりポロポロと涙を流しクッションを抱え蹲る。
黒木「採寸の時は全裸を社長に、届いたこの生地角度によって本当に透けてるわ、これであの小娘のウェアと水着作ってマシンの時は
大西君と社長と…楽しくなりそうだわ、恥かいてこのジムから去りなさい!」
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