入線してきた電車に乗って空いていた座席に座った亮平は、先程の胡々希との会話を思い出している。
(心の声:男と女の身長差かぁ…自分が身長大きい方だから実際のところはよくわからない、人によるんじゃないかなって答えたけど、井ノ上さん納得したかな…もしかして彼氏、渡辺照君だっけ…彼との身長差で悩んでる?彼女がヒール履いてたのもあるだろうけど、身長同じくらいだったもんな。彼から何か言われてるのかな?)
翌朝ジムに出社してきた亮平を見つけた堂本
「おはようございます、社長。朝一で井ノ上胡々希さんから電話がありまして、寮に入寮希望とのことです。
できればなるべく早く、入社前でも入寮可能でしょうかと聞いてきたので社長に聞いておきますと、答えておいたのですが、いかがしましょうか?」
「そう……じゃあ堂本君お手数かけるけど、部屋のハウスクリーニングとか特急でやって貰って、なるべく希望に添えるように、してあげてくれるかな。
(心の声:せっかく携帯番号教えたのに、やっぱり社長相手じゃかけにくいか……)
そうだあとインストラクターの部屋なんだから、全身鏡くらい必要でしょ。それも用意しといてよ。ハウスクリーニングとか終わったら、井ノ上さんに連絡する前に報告して。確認するから。」
「分かりました。
(心の声:社長、嫌に熱心だな。もしかして井ノ上君の事狙って…彼女可愛くて綺麗だもんな。俺だって妻がいなかったら……俺はなんてこと考えてるんだ……)」
社長室へ戻った亮平
デスクの上には求人時に提出して貰った、井ノ上胡々希の履歴書が載っておりそこには現住所・携帯番号・連絡先(メールアドレス)も記載されており、添付された写真は天使のような笑みを浮かべている。
「昨日携帯番号と共に、スマホのメールアドレスも伝えておいたから、未読で削除されることなんてないよな…」
そんなことを思いながらメーラーを立ち上げ井ノ上胡々希へのメールを書き始める亮平
メール
【井ノ上さん、佐久間スポーツジムの佐久間亮平です。
昨日は本当に失礼しました。痛みが出てるところなど無いですか?
今朝出社して堂本課長から入寮希望の件聞きました。
ハウスクリーニング等が完了しましたら、追って連絡があると思いますので、井ノ上さんの引っ越し期日が分かったら連絡ください
当社の売り上げにもなりますし、休みの日とかに当ジムに通っていただくことは大歓迎です
それと社員割引等もありますので活用してください】
「流石の昨日の今日で電話はいきすぎだよな。
こういうことは相手に警戒されたらそこで終了だからな。
慎重すぎるくらいの方が(笑)
俺がフリーになったことは、期せずして昨日彼女の目の前で証明できてるし、彼女もちょっと彼氏との距離に隙間開き始めてるみたいだし。
第一のターゲット日は引っ越し当日かな。。」
時間は少し遡り前日の女子シャワー室
他の女子トレーナーもウェアを脱ぎ、全裸になってシャワー室に入っていく。
一番奥のブースのカーテンが閉まって、そこからシャワーの音がい聞こえてくるので、黒木はそこでシャワーを浴びているのであろう。
「おばさん一番奥で浴びてるみたい。」
「じゃあ一つ空けて、ここで一緒に浴びましょうよ。」
「なんで貴女と一緒に浴びなきゃいけないのよ。男と一緒ならまだしも(笑)」
「やだ~エッチなんだからもう……やめてったら、おっぱい触らないで…(笑)」
シャワーの音に紛れて自慰の続きをしていた黒木だったが
「うるさいわねもう……やっぱり会社じゃ無理か」
そう呟くとシャワーを止め、身体を拭き、わざと足音を大きく立てながら、シャワー室を出ていく。
「ねぇ今の聞いた?かなり苛立ってたわねおばさん。」
「何してたのかしらね(笑)もしかして自分で慰めてたりして(笑)」
「やだぁ~まさか(笑)」
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