「やあ、やってますね。」
水着から着替えた亮平が、〇〇インストラクター・菊池・京本・横山・胡々希の四人の誰にともなく声をかける。
「〇〇君、井ノ上さんには特に教えること特にないんじゃないの?」
マシンに座る胡々希の後ろに立って、その背中を押すようにしていた〇〇は、慌ててその手を引っ込める。
〇〇「いや…ほら…あの……姿勢が崩れたままマシン使うと…危ないじゃないですか…それで…会員様を座らせてもしも…怪我でも……」
菊池「亮ちゃん、亮ちゃん。今ね〇〇さん、井ノ上さんの背中思いっきり……」
〇〇「菊池さん、誤解産むような言い方、止めてくださいよ。ねっ京本さん、横山さん」
助けを求めるような目で京本と横山を見る〇〇
京本「あの手は、指導って感じじゃないよね、横山さん。」
横山「そうだなあ、なんか変な動きもしてたみたいだし……」
〇〇「止めてくださいよ、三人とも。」
「〇〇君、セクハラはご法度だって言ってありますよね。
お客様にも好奇の目で職員に接しないようにお願いしてるんですよ。
職員自らがそれを破ってどうするんです。」
〇〇「違います、違うんです、社長。信じてください。井ノ上さんもなんとか言って…」
「困ったな…会員さんが揃ってこう言ってるんだし……
詳しいことは後で双方から話を聞くってことにして……
疑惑持たれてる〇〇君をこのまま井ノ上さんとペアにしとくわけにも行かないし……
そうだ、〇〇君。悪いけど真相が判明するまで、君今から現場外れて、ジムの方に回ってください。」
その後もなんのかんのと言い訳を口にしていた〇〇だったが、目黒に連れられてジムを後にしていく。
別のグループレッスンを受け持っていた大西がそれを横目で見ながら
大西「(心の声:馬鹿だなぁ〇〇さんも。社長の女にセクハラなんか…肉体関係はまだかもだけど、社内での社長と井ノ上さんの態度見てれば気が付くだろうに。)」
大西担当の会員マダム「丈君、他に気を取られてないで、ちゃんと教えてよ。ここはどうしたらいいの?どの筋肉を意識すればいいの?」
大西の手を取り自らの太腿にその手を持って行くマダム。
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