「好きって本当ですか?それってOKの返事と考えていいんですよね。」
顔に満面の笑みを浮かべて
「半年しかじゃなくて、もう半年も経ってるんです
世の中には、別れて直ぐに他の人を好きになることだってあるでしょうし……
いつまでも過去縛られてないで、一緒に新しい恋愛に踏み出しましょう。」
握っていた手を放し、両肩に添えると優しく抱き寄せる。
「幸せにします…僕を信じてください。胡々希さんあの、……キスしていいですか?」
バルコニーに流れる二人の濃密(?)な時間。
キッチンの椅子に掛けてあったジャケットの内ポケットで、スマホが着信をバイブで知らせているが、バルコニーにいる二人はおろか、リビングのソファで寝たふりをしながら事の成り行きを覗いている目黒もそれに気が付かない。
胡々希の目を覗き込みながら
「それから二人の時は下の名前で呼んでくれませんか。社長だとどうしても間に線があるような気が(笑)……ちょっと風が出てきましたね、中に入りましょう。」
踵を返す亮平と胡々希。
リビングの目黒
目黒「あれっ?社長の頭少し下を向いて…井ノ上さんは上を……これってキスしてるのか?社長、やりましたか?想い届きましたか?」
気が付くと踵を返している二人
目黒「やばい、戻って来る……寝たふり寝たふり…」
リビングに入る胡々希と靴下を脱ぎ素足でリビングに入り、ガラス戸の鍵をかけてカーテンを引く亮平。
ソファに近寄ると、眠っている目黒とそれを見下ろしている胡々希。
「目黒の奴まだ起きませんか?この分じゃ明日朝のジョギングは二人ですかね。」
目黒に掛けている布団を直しながら
「胡々希さん身体冷えてませんか?何か温かいもの入れましょう。またお茶でいいですかね。」
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