「これは美味そうだ。ありがたくいただきますね。食後にお出しします。」
そう言って、胡々希をリビングに通し自身はキッチンへ
温めた湯呑二客と急須を乗せたお盆をリビングテーブルに置いた亮平は、それぞれの湯呑に急須の中の緑茶を注ぎ、一客を向かいのソファに座っている胡々希に渡す。
「熱いから気をつけてね、胡々希さん。」
そう言って、自分も一口飲んでから、
「ジョギング??目黒と毎朝走ってる公園はあるけど…
ランナーもそこそこいるし、池があってその周りには花も咲いてて…
明日の朝、胡々希さんも一緒に走る?案内するよ。」
その時胡々希の「熱っ…」の声。
その声に驚いて胡々希を見ると、その手が緑茶でなのだろう、濡れている。
「大変…大丈夫?早く冷やさないと…痕残ったら大変。身体の方は大丈夫だよね。」
胡々希の手を掴むとキッチンに連れて行き、水道水を当てる。
「5~10分位そのまま冷やしてて、今タオル持ってくるから。」
タオルを数枚持ちキッチンに戻ってきたときに、インターホンが、
出ると目黒の声が聞こえてくる。
目黒「社長遅くなりました目黒です。」
「ああ、今開ける。」
インターホンに向かってそう言ってから
「胡々希さんはそのままもうちょっと冷やしてて…ちょっと行ってくるから。」
玄関ドアを開けて、目黒と共にリビングに入って来る亮平。
目黒「お邪魔します、井ノ上さん遅れてしまって申し訳な……ってどうしたんですか?井ノ上さん。大丈夫ですか?」
キッチンのシンクでカランから流れる水に手を当てている胡々希に声をかける。
「井ノ上さん(目黒が来たので呼び方を変える)お茶かかったところ、痛さはない?
食事はできる?今日はパエリアと温かいガスパチョ・サラダを用意したんだけど…」
※元投稿はこちら >>