少し巻き戻し〜。
二本目のウメ○○○のプルタブを開けグラスに注ぐと、商店街の子どもたちの話を思い出す。
「商店街で会った子どもたち社長の事、ヒーローだと言ってましたが何か有ったんですか?」
答えを聞きニッコリと微笑み、「凄いです、中々出来る事ではありませんよ。」と感服する胡々希。
亮平からの告白に目をパチクリとし驚くが渡辺照の件も黒木の件も素早く動いてくれ胡々希の身の回りから危険を排除してくれた。
それが社長が従業員に対する感情とは違う事、正直、亮平からの好意は感じていた。
ただ胡々希は告白されるとは思ってなかった、亮平からしたら胡々希は年下過ぎるのでは?
子供に見えてしまってるのでは?
そして胡々希からしたらは亮平は立派な大人の男性、お付き合いしたらきっと人間的にも成長出来るだろう、けど…。
社長と従業員で…、でも船見愛子さんも従業員よね。
社内恋愛禁止にしてないのかなぁ?
グイッとビールを飲む亮平、料理を美味しいと食べてくれる姿。
過去の恋愛の失敗を話してくれる姿。
そして両親を大事にしている思いを聞き、自分自身の中の亮平に尊敬の念と男性に対する好意の両方を持っている事に気づく。
「あの……、お答えするの仕事に慣れるまで待っていただけませんか?我儘ですみません……。
それまでこうして行き来してご飯食べたりお茶したり…、買い物行ったりして親交を深めませんか?」
亮平の経験値で胡々希が亮平に対する思いが悪いものではないと感じてるはず。
ドキドキする、顔赤くなってないかなぁ?そんな事を思っているとついついお酒が進み
ご飯とお味噌汁、亮平のために取り置いていた鯖の味噌煮(半分)を用意すると肩に凭れ掛かり眠ってしまう。
翌朝、目が覚めるとベッドに寝かされている。
飛び起きると昨日着ていた服のままそのままリビングダイニングに行くと
テーブルの上は綺麗に片付けてありメモがある。
(心の声:あっ…、やっちゃった、あのまま眠っちゃったんだ…、片付けまでさせちゃって…、お礼とか言いながら手間掛けさせてしまったわ。
……態々、ベッドまで運んでくれてどうしよう……、取り敢えずメール?
社長に胡々希と呼んでもいいかと聞かれたよね…。)
【社長、胡々希です、昨夜は大変失礼しました。
お礼がお礼でなくなってしまい申し訳ありません、もしまだ朝食を召し上がっていないのであればお詫びも兼ねてご一緒しませんか?】
返信が来る前に身支度をしスムージーとカップスープ、大麦パン、野菜サラダ、ハムエッグの下準備をしメイクを落とし軽くメイクをし直す。
「着替え、着替え……。」
クローゼットから着替えを出し軽くシャワーを浴び、新しい服に着替えると着信音が。
「もし一緒に朝食が採れたらその時、横山さんの個人レッスンのスイミング内容、一緒に確認してもらえないか聞いてみよう。
今日の仕事はプールのサポートの仕事だし…、皆さんがレッスン終えた後、社長に頼んでモデルになってもらおう。
それから京本さんのフォームの見直しと菊池さんのリラックス方だよね。
それから大西さんに紹介頂いたお二人のメニューも作らないと。」
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