胡々希が退出して、男四人となったジム内
「(心の声:気にしてないじゃ困るんだよなぁ。もっともっと気にしてくれないと…じゃないと先に進めないし(笑))意識したか?そう思うか目黒。」
目黒「えぇ、顔の赤面といい、気にしてない発言といい、口とは裏腹に十二分に意識したと思います。
それと、横山さんと京本さん、井ノ上さんは社長のお気に入りですので、勝手な行動なさらないで下さい。
菊池さんは改めて言わなくてもお分かりですよね。」
菊池「目黒さん、分かってるよ。その大きいガタイで凄まれると怖いよ」
横山・京本「やっぱり亮平さんのお気になんだ(笑)
でもいつまでも待っちゃいないよ。
欲しいものは早く手に入れないと。」
「分かってるよ。でも物事には順番ってものがあるだろ。
手に入れた暁には、皆にもいいもの見せてやるよ。
仕込みはもう完了してるから。な、勝ちゃん(笑)」
菊池「あ、ああ…」
横山・京本「なに?何なの?いいものって。
仕込みって何なのよ?教えてよ菊池さん。」
菊池「お、俺の口からは絶対に言えない。
知りたいなら、亮ちゃんから聞いてくれ
(カメラとかの事俺からばらしたら、借金一部棒引きの話おじゃんになっちまうからな。)」
横山・京本「亮平さん……目黒さんも知ってるの?」
「二人とも、知りたかったら上手くいくように応援しててくれ(笑)」
目黒「私の口からは何も……お三方今日はもうジム、鍵閉めますから、出て行ってください。
明日からは通常通りの営業時間ですので。」
三人と別れマンションに戻って来た亮平と目黒
マンションのリビングにあるノートPCを立ち上げると、各カメラと盗聴器を起動する。
寝室のベットで横になっていた胡々希が立ち上がり、着替えを始める。
一人という安心感からか、躊躇なく着ていたウェアを脱ぎ捨てていく胡々希。
「井ノ上さんが玄関出たところ見計らって、俺達も出るとしようか。
そういえば米倉さんとの話、話し進んでるの?」
目黒「よ、米倉さんは、レ…レズビアンで……そ、その……」
「目黒、何言ってるの?お前らしくないな、俺が聞いてるのは業務提携の話。お前と米倉さん、二人の関係の話じゃないよ(笑)」
目黒「業務提携……そ、そうですよね。うちも女性会員そこそこいることですし、米倉さんのエステ店からうちに出向いてもらって、自分でできる簡単なエステの講習とかも面白いかと話してるんですけど…
それに社長が睨んだ通り、エステに来ているお客様の中にも、運動で健康的な体を維持したいと思ってる人は多いみたいです。」
「そう…まあ、ゆっくりでもいいから話し進めておいてくれ。」
「はい分かりました……あっ社長、井ノ上さん出掛けるみたいです。」
玄関に設置したカメラが、靴を履こうとしている胡々希の姿を映し出している。
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