「ふぅ…。
あんなことは言ったけど…、本気にしてくるなんて…あり得るんのかね…。」
シーズンを終えた秋口。
10月となってもなお、昨今の異常気象で到底長袖など着て過ごせないほどの猛暑は続いていた。
額に汗を滲ませながら、これからさらに気温も上がるであろう正午手前の時刻。
着慣れたアンダーアーマーと、激しい運動の邪魔にならない程度にタイトなジャージのズボンを身に着け、男は何万回と振ったバットを手に一息ついていた。
数日前に出会った少女。
熱狂的なファンだと言う事はわかった。
しかしそれ以上に男を刺激したのは、その年齢…、発育途中の身体つき。
某国で性癖を狂わせてくれた少女たちを思い返してしまう程、視線を釘付けにした。
負けん気が強そう、それでいて真面目そうにも見えた少女。
上手く導けば少しはこの日本でも楽しむことができるかもしれない。
・自主練の邪魔が増えては困るからと、二人での自主練の事は友達はもちろん、家族にも絶対に言わない事。
・自分の指導、アドバイスを信じて疑わない事。
前提として結んだ約束。
本当に守ってくるのだろうか…。
そもそも、やってくるのだろうか…。
勢いで現れた少女にそう告げた週末が今日、お昼を目途にまた来るようにと言ったところだった。
古びたグラウンドは整備もそこそこ。
使い勝手がいいかと言われるとそうでもない。
しかし、体力トレーニングを行うには人目にもつきにくく都合がいい。
周囲は茂みに覆われており、下手に入り込めば迷ってしまいそうな場所に位置したグラウンドだ。
日差しを凌ぐには木陰。
汗を流すのには近くに流れる川を使っていた。
トイレは寂れ、使えるかどうかもわからない男性用のみが設置されている。
少女にはユニフォームではなく、私服で来るようにと伝えた。
人目についても困る、という理由ではあったが、別に狙いもあった。
楽しみではあるものの、期待しすぎても仕方ない。
下腹部に若干の興奮を感じながら、先日少女がやってきた方を見つめていた。
「ん…?あれはもしかして…。」
少し向こうにうっすら見える人影。
それが真っすぐこっちに向かってくるのが見える。
大人ではない、男…でもない…。
少女…、あの時の少女だ。
まさか本当にやってくるとは…。
昂る興奮を押さえながら、男は少女を出迎えた。
「まさか…本当に来たんだね…?
結構遠かったんじゃないか…?驚いたよ…。
お父さんとお母さんにはなんて言って出てきたんだい…?」
笑みを浮かべながら、バッドを脇のベンチに置き確認するように声を掛けた。
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