「ああ、西田。待っていたよ。そこに座ってくれ」
自分の前の椅子に座るように促す。
本来資料などを置く机を挟んで向かい合わせに座りながら早速本題を話し始めた。
「呼び立ててすまない。本来は西田を保護者の方にお話しすべきなんだが…忙しいのかなかなか連絡が取れなくてな。二学期の学費なんだが、実はまだ納められていなくてね。まもなく期限になってしまうんだよ。このままでは少なくとも休学か停学になってしまうんだが…」
困ったような表情を浮かべて愛菜の顔を見ながら話しをする。
もちろん事情はすでに把握していた。
学費を支払えない愛菜に奨学生制度のことを持ちかけ、推薦してやるからその対価として身体を要求しようと企む。
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