「倍の点数・・・、私は8ポイント取らないとならない、いいですよ、でもデュースの場合は通常通り2ポイント先取にして下さい、4ポイント連続だと流石にキツいので。でもその代わり私が勝ったらこのおかしな掟を金輪際部に持ち込まない、いいですね?」
私は承諾する。正直私の実力なら先生相手など1ゲームすら落とさない完封になってしまい、そんな判り切った試合に勝ってもたぶん先生は納得しない、この倍ポイントゲームで勝利すればぐうの音も出ないだろうと見越しての判断だった。
「では試合は週末の土曜日、ランク入れ替え戦の時の最終試合として行いましょう、その方が後で言い訳されてうやむやにされる心配もないですから」
テニス部では毎月第一土曜日にレギュラー組入りの入を賭けた入れ替え戦が行われておりクラブのほとんど全員が参加の上に真剣勝負の試合が見られるとあって多くのギャラリーを集める校内試合がある。私はすでに先月の練習試合の成績からレギュラー当確を決めており入れ替え戦はなくとても都合がよかったのである。
(はい、よろしくお願いします、ギャラリーも巻き込んだ羞恥地獄にしていただけると嬉しいです)
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