「よく知ってるわね
縄がきついと、血流が止まったり神経が傷ついたりして、一生ものの大怪我に繋がるの
だからすぐに実践しなくてもゆっくり覚えていけばいいから
それに、ある程度は自縛なんかも覚えてるけれど、私もされる側だから細かいテクニックは分からないの
これから一緒に勉強していきましょ」
まるでこれからずっとプレイを続けることを前提としているかのような発言
本人はそれに気づかず、画面の女優が縄化粧を施される様を見つめながら言葉を続けます
「縄が弛いのは、そんなに問題じゃないみたいよ
縛るのは一本の縄じゃなくて、何本かの縄全体でサポートするものらしいから
ま、見た目は弛みがない方が美しいのだけれど
それにしても、この縄師さん凄いわね
無駄な動きなしで、こんなにも早く女優さんが縛られてる
女優さんも女優さんで、縛られながらうっとりしてるし」
などと感想を口にしながら、水希もまた羨ましそうに目をトロンとさせて画面から動かそうとしません
【そうですね、私は隣の部屋の蒼汰たちの音を聞いてなんとなく勘づいてはいますが、ハッキリと確認してはいない程度にしておきます
蒼汰は海斗くんが彼女を取っ替え引っ替えしたり、一度に数人と恋人関係になったりしてることは知っていても、なぜ短期恋愛で終わるのかは分かっていない
海斗くんは蒼汰が家庭教師とつきあっていること以上は知らない
こんな認識でいいでしょうか】
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