杉本
(おや?奥さん動揺しているみたいだな・・・もう一押しか?・・・)
「あ、そうですねぇ・・・失礼しました、着られても自分で見られませんよねぇ?・・・
何枚かスチールに収めますので参考にしていただいてもいいですよ」
私が動揺している隙に男はカメラを取り出して三脚に固定する。
小型ながらもビデオカメラが設置され、本当に撮影現場の状況に・・・。
ゆみ
(こんなのって・・・)
久しぶりに感じる、現場の緊張感・・・。
男の周りに他のスタッフが居るような錯覚を覚える。
杉本
「さ、どうぞ・・・」
水着をもって手に押し付けてくる・・・。
私にだってわかる・・・見ず知らずの男に撮影されるリスク・・・。
でも、監督さんの様に指示してくる男の口車にうまく乗せられていく。
もう、営業トークから指示に変わっている。
更に私の現場意識を植え付けていた。
ゆみ
「わかりました・・・じゃあ、着替えてきます」
男は私が拒絶しないで、受け入れると思ったのか・・・
杉本
「あ、いやあ・・・ここで着替えて下さい・・・わかってるでしょう?」
ゆみ
「ここで?・・・・ですか・・・わかりました・・・」
私は部屋着としている、ピンクのスエットにカーディガンを羽織っただけ。
下着もパット入りのキャミにショーツだけだった。
それも、撮影現場の時の格好だった。
もう、カメラを意識し出していた。
※元投稿はこちら >>